髪を「坊主」にすることも命令
さらに井上コーチは、「相手のQBと知り合いなのか」「関学との定期戦がなくなってもいいだろう」「相手のQBがケガをして秋の試合に出られなかったらこっちの得だろう」「これは本当にやらなくてはいけないぞ」などと、相手選手を負傷させることを意味しているとしか取れない言葉を繰り返し、さらに髪を坊主にすることも命じた。
試合当日にも重ねて井上コーチは監督への直訴を命令、さらに「QBに突っ込みますよ」と確認する宮川選手に「思い切り行って来い」、さらに直前の整列時にも「できませんでしたじゃ、すまされないぞ。わかってるな」と念を押した。
YouTube上には、試合前の井上コーチと思われる人物の姿を捉えた動画が出回っている。わざわざ宮川選手に近づき、肩を抱きこむようにして、何やら二、三言ささやく――。
試合後も、ねぎらうどころか、
「××(先輩選手)は自分にもやらせてくれと言ったぞ。お前にそれが言えるのか」
「お前のそういうところが足りないと言っているんだ」
「(退場後に泣いたことに)優しすぎるところがダメなんだ。相手に悪いと思ったんやろ」
などとプレッシャーをかけ続けた。これに宮川選手は、「さらに気持ちを追い詰められました」という。