この音声、なんて聞こえる? 「ヤニー」「ローレル」で世界的論争...トランプも見解

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   長さ1秒にも満たないある音声が、世界中で激論を巻き起こしている。人によって、「ヤニー」と「ローレル」のどちらに聞こえるか、その意見が真っ二つに分かれるというのだ。

   この世界的論争には、著名人らも続々と「参戦」。世界的歌手のケイティ・ペリーさんが「ローレル」派を宣言したと思えば、小説家のスティーヴン・キング氏は「ヤニーだ」と断言。日本国内でも、音声の聞こえ方をめぐって様々な意見が交わされている。

  • 早くもグッズが登場するほどの騒ぎに。画像は@Cloe Feldmanさんのツイートより
    早くもグッズが登場するほどの騒ぎに。画像は@Cloe Feldmanさんのツイートより
  • 早くもグッズが登場するほどの騒ぎに。画像は@Cloe Feldmanさんのツイートより

日本では「モーロー」派の姿も

   議論の発端は、米YouTuberのクロエ・フェルドマンさん(20)の2018年5月15日(日本時間、以下同)のツイートだ。「どちらに聞こえる!?」と問いかけながら、問題の音声を動画で紹介する。

   18日13時現在、動画の再生回数は2370万回超。リツイートは8万7000回を超え、投稿へのリプライ(返信)は5万件近くも付いている。その大半が、「ヤニー」と「ローレル」のどちらに聞こえたかを伝える投稿だ。

 

   米誌「WIRED」電子版の16日の報道によれば、この音声はそもそも、ジョージア州の高校に通う学生がウェブ上の語彙辞典から発見し、インスタグラムに投稿したもの。これが米の大型ネット掲示板「Reddit(レディット)」などを経由し、クロエさんの元に辿り着いたという。

   その後、論争はケイティ・ペリーさんやスティーヴン・キング氏をはじめ、多くの著名人を巻き込みながらさらに拡大。ついには海を越え、日本でも盛んな議論が交わされるようになった。ツイッターやネット掲示板には、次のような書き込みが相次いでいる。

「何度やってもヤニーとしか聞こえません」
「えっ!?ヤニーだよね?それ以外聞こえない」
「ローレルだろ...どう聞いたらヤニーになるんだ」
「完全にローレルとしか聞こえない」

   そのほか、日本では第三派閥の「モー(ゥ)ロー」派の姿も目立つ。ヤニー、ローレルどちらにも聞こえないとして、「いくら聞いても『モーロー』なんだけど」「えっ?『モゥロー』にしか聞こえない...」と訴えるユーザーが出ているのだ。

トランプ大統領の見解は...

   なぜ、同じ音声が人によって違うように聞こえるのか。

   フランスの通信社「AFP通信社」の17日の報道では、音響記録・再生技術の研究開発を行う米ドルビーラボラトリーズ主任研究員の見解を紹介。焦点は「周波数」にあるとして、

「中程度の、もしくは高い周波数を強調すると『ヤニー』に聞こえ、低い周波数を強調すると『ローレル』と聴こえるようになる」

と指摘。音声を聞く環境が周波数に影響し、ヤニーに聞こえるかローレルに聞こえるかが変わるのだという。

   ちなみに、論争の中心のアメリカでは、すでに「ヤニーVSローレル」問題はグッズにもなっている。拡散のきっかけを作ったクロエさんが18日、自分がどちらの派閥なのかを示すTシャツなどの販売を始めたことを告知したのだ。

   18日昼には、米ホワイトハウスまで議論に参戦。イヴァンカ・トランプ氏ら政府関係者が次々と「ヤニー」「ローレル」どちらに聞こえるかを告げる動画を、ツイッターなどで公開したのだ。しかし、動画の最後に登場したトランプ大統領は、

「I hear covfefe」

とポツリ。

   「covfefe」とは、トランプ氏が17年5月にツイートした謎の単語。「coverage」のミスタイプとみられ、揶揄の対象としてSNSを中心に大きな話題を集めた。いわゆる自虐ネタで、騒動にオチをつけた形だ。

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