PUBGモバイル「上陸」、ライバル・荒野行動と「仁義なき戦い」

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   スマホゲームの世界で今、「仁義なき」バトル・ロワイアルが起きている。

   2018年5月16日、日本でスマートフォン向けの正式サービスを開始したのは、「PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS」、通称「PUBG」だ。

  • PUBGモバイルのゲーム画面(プレスリリースより)
    PUBGモバイルのゲーム画面(プレスリリースより)
  • 荒野行動が起用した深作健太氏(プレスリリースより)
    荒野行動が起用した深作健太氏(プレスリリースより)
  • PUBGモバイルのゲーム画面(プレスリリースより)
  • 荒野行動が起用した深作健太氏(プレスリリースより)

宇野昌磨、みちょぱも「荒野行動」ファン

   無人島に集められた人々が、銃などを手に、最後の一人になるまで争う――この設定を聞くと、ある作品を思い出すかもしれない。そう、映画化もされた高見広春さんの小説「バトル・ロワイアル」だ。製作者自身、ネットメディア「GAME WATCH」のインタビューなどでその影響の大きさを明かしている。

   韓国のゲームメーカーが2017年、パソコン向けにリリースしたPUBGは、最大100人のプレーヤーが戦うオンラインゲームだ。発売されるや各国で爆発的な人気を呼び、売り上げは全世界で3000万本を超えた(SteamSpyより、18年4月時点)。日本でもこのジャンルの代表作として知られ、多くのプレーヤーがいる。

   ところが、その牙城を揺るがす存在がある。中国・NetEaseの「荒野行動」だ。「約100人のプレーヤーが、無人島で武器を集めながら、最後の一人になるまで戦う」というコンセプトをはじめ、PUBGとの類似点がたびたび指摘される。

   PUBGはPC、あるいはXbox Oneなどで展開し、スマホなどのモバイル環境には対応していなかった。17年11月にリリースされた荒野行動は逆にスマホを中心に売り出し、アジア圏を中心にシェアを急拡大、基本プレイ無料という手軽さもあり、公称2億ダウンロードという大ヒットとなった。

   日本では、平昌五輪フィギュア銀メダルの宇野昌磨選手(20)、モデルの「みちょぱ」こと池田美優さん(19)などもファンとして知られ、特に若い世代で人気が高まっている。

PUBG事前登録は「130万」を突破

   こうした動きに、PUBG側は神経をとがらせている。4月2日には米国で、荒野行動の配信差し止めなどを求めて訴訟を起こした。海外メディア「Torrentfreak」の報道によれば、その訴訟文は155ページに及び、PUBGとの「酷似」を事細かに主張しているという。対して荒野行動側も「虚偽提訴」とする声明を発表するなど、全面対決のさなかにある。

   今回のモバイル版リリースでPUBGは、その荒野行動が優位にあるスマホ市場に本格的に殴り込みをかける。

   メーカーによれば、4月25日から開始していた事前登録には、130万ものプレーヤーが参加した。サービス開始の5月16日には、ツイッターで多くつぶやかれた言葉を集計する「トレンド」(日本国内)に、「PUBGモバイル」「ドン勝」といったゲーム関連のワードが複数ランクインするなど、ひとまずは序盤の立ち回りは成功だ。

「進撃の巨人」とコラボ、深作健太氏も起用

   だが、荒野行動側も黙っていない。

   4月27日には、映画監督の深作健太さんを「日本首席ストーリーアドバイザー」として起用した。PUBGにも影響を与えた「バトル・ロワイアル」を監督した故・深作欣二さんの息子であり、同作で脚本・プロデュースを手掛けている。「本家」を担ぎ出すことで、作品への「お墨付き」を得たともいえる。

   さらに5月9日には、人気漫画「進撃の巨人」とのコラボを行うことも発表、さらに9月に東京・渋谷を舞台としたステージを実装するとも予告した。日本市場へのテコ入れで、PUBGを迎え撃つ体勢だ。

   PUBGが「ドン勝」を決めるか、荒野行動が生き残りを果たすか。スマホを舞台とした「バトル・ロワイアル」は、さらに激しさを増すことが予想される。

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