新潟市の小2女児殺害・遺棄事件で、死体遺棄などの疑いで逮捕された会社員・小林遼(はるか)容疑者(23)の趣味がアニメやゲームであることを強調する報道に、ツイッターなどで疑問の声が上がっている。
タレントのフィフィさんは、ツイッターで「アニメ好きに対する偏見を生むだけ」と持論を展開した。
「アニメ好きの友達と仲良し」「世間一般でいうオタク」
テレビ各局の報道で、小林容疑者の趣味がアニメやゲームであることを裏付ける証言が出ている。
NHK(ウェブ版)は2018年5月15日付記事で、捜査の状況や任意同行までの経緯を報じた上で、小林容疑者の高校時代の同級生と名乗る男性のコメントを掲載。「当時はアニメが好きな友達と仲がよかった印象で、授業中にちゃかすなど幼いところがあった」と話した、とした。
フジテレビ系の情報番組「とくダネ!」の15日放送でも、高校時代の同級生にインタビュー取材。ナレーションで「小林容疑者が特に時間を割いていた」と前置きした上で、次のような同級生の証言を紹介した。
「ゲームとかやっていた記憶がありますね。『北斗の拳』みたいにゴリゴリの...という感じでなくて、女の子が...みたいな。言葉にするならば『ロリコン』というのが分かりやすいかも」
その上で「どういう印象の人?」と質問すると、同級生は「世間一般でいう個性的、分かりやすく言うとオタク。そんな感じかな」と話した。
また、日本テレビ系の情報番組「NEWS ZERO」の15日放送でも、中学時代の同級生による「アニメ好きだった」との証言を紹介。ただ具体的な説明はなく、画面右上のテロップで「『アニメ好き』の一面も」と記述。同級生は「びっくりしました。全然イメージない」と語り、容疑者は科学技術部に所属していたとして「表彰されたりしていた」と述べていた。
「『容疑者は白米を食べます』というのと何か違うのか」
こうして小林容疑者の趣味がアニメ、ゲームなどだと報道されるものの、それが今回の事件と関係しているのかは不明だ。そのためツイッターなどインターネット上では、アニメ好きなどを強調する報道は控えるべきでないかとの声も多い。
タレントのフィフィさんは15日深夜、ツイッターで「NEWS ZERO」の画面を撮影したとみられる写真を公開。その上で、
「新潟女児殺害事件で、容疑者の人格について『アニメ好き』を強調する報道ってどうなの?アニメ好きに対する偏見を生むだけだと思うんだけど」
と持論を述べた。
通信社「JX通信社」の米重克洋社長も15日、ツイッターで「新潟の事件『容疑者はアニメ好き』だと。それは『容疑者は白米を食べます』というのと何か違うのだろうか」と疑問視。
人気YouTuberのKAZUYAさんも16日、「事件が起きると『犯人はアニメ好きだった』と結びつけるかのようにマスコミが報道する。アニメでの描写を模倣した犯行なら関連性を指摘できるだろうけど、新潟の事件ってそういうのあったのか?」とツイッターに投稿した。
「犯罪とアニメ好きを結びつけるのやめろ」「これってアニメ好き関係ないよね」「アニメ好きは殺人犯人になりやすい傾向でもあるんですかね?」など、ツイッター上には同様の意見が多数寄せられている。