大学アメリカンフットボールの試合中、日本大学の選手が関西学院大学の選手に悪質なタックルをした問題で、教育評論家の尾木直樹氏が激怒している。2018年5月14日のブログで、日大の監督に「顔出して謝罪すべき」と要求した。
タックルを受けた選手は全治3週間の大ケガを負った。尾木氏は監督のみならず、捜査当局やスポーツ庁に対しても、問題に対応すべきではないかとの意見を述べている。
内田監督は大学の理事も兼任
6日に行われた両大学の定期戦は、日大のディフェンスの選手がラフプレーを連発。パスを出した後の無防備の関学クオーターバック(QB)に背後から仕掛けた悪質タックルは、特に物議を醸した。同QBの選手は膝軟骨損傷で全治3週間の大ケガを負い、右足にしびれがあると報じられた。関学側は12日に会見し、正式な謝罪を求める抗議文を日大側に送付したと発表。鳥内秀晃監督は「あってはならない行為だ」と憤った。
14日のMBS(毎日放送)報道では、日大関係者が「今回のプレーは監督からの指示でやってしまった」と証言。内田正人監督がラフプレーにどれだけ関与したかが1つの焦点となっている。一方の日大側は10日、短い謝罪文をウェブサイトに掲載したが、15日昼までに監督ら責任者の公式声明はない。特に内田監督は12日の別の大学との試合に姿を現さず、指導も自粛すると報じられるなど、公の場での発言がなく、
「日大アメフト部の監督って、日大の理事でもあるのか。なおさら監督自ら公の場に出てくる必要があると思うんだが......」
「内田正人監督、正々堂々と表に出てきて、正直に事実を言え!」
と批判の声が高まっている。
教育評論家の尾木直樹氏は14日夜、「日大アメフト部の危険プレーは傷害罪?」の見出しでブログを更新。「日大アメフトの関学への悪意に満ちたわざとやったラフプレー ボールをパスした後の力を抜いている選手を狙った危険極まりない反則プレーは絶対に許されるものではありません!」「酷いスポーツ事件ですね!」と負傷させたタックルを強く非難し、
「監督は逃げていないで顔出して謝罪すべきだと思います 監督は人事部長、大学の常務理事という大学の幹部ですから大学としての謝罪をすべきと思います」
と内田監督に公の場へ出るよう要求した。
「スポーツ庁も動かないといけない」
監督だけでなく「部活停止処分、或いは解散処分が妥当だと思います」「刑事事件として捜査すべきではないでしょうか」「アメフト協会など責任ある機関が背景調査など徹底調査して公表、再発防止策を打ち出すべきではないでしょうか?」と、大学側、捜査当局、日本アメリカンフットボール協会に対しても、対応すべきと提唱。さらに、
「試合中の暴力に対しては毅然とした対応しないとアメフトへのイメージに悪影響しかねません! スポーツ庁も動かないといけないでしょう!」
とスポーツ庁も対処が必要であると主張した。
アメフト協会は14日に「【重要】危険プレー防止の徹底」との声明を掲載。15日の朝日新聞によれば、国吉誠会長らが同日スポーツ庁を訪れ、問題への対応状況を報告している。