まさに「安室透」バブルと言えよう。公開中の映画「名探偵コナン ゼロの執行人」が人気を博している中、メインキャラクターの安室透(本名:降谷零)に関連するグッズが異常に売れている。
安室を主人公とする漫画の新連載を始めた「週刊少年サンデー」が書店から姿を消したのは、J-CAST既報のとおり。加えて、創業90余年の印章店で「降谷」のハンコが売れまくっているという。一体、何があったのか!?
「降谷零を上司と仮定し...」
安室透は、漫画「名探偵コナン」で最もホットなキャラクターの1人だ。私立探偵「安室透」として毛利小五郎に師事する一方、コナンが敵視する「黒ずくめの組織」の構成員「バーボン」として暗躍し、警察庁の秘密組織に所属する公安警察官「降谷零」としても活躍する。
現在公開中の映画「名探偵コナン ゼロの執行人」では、そんな「トリプルフェイス(3つの顔)」をもつと言われる安室にスポットを当てている。国内映画の興行収入では4週連続トップ(興行通信社調べ)をひた走っており、その額は62億2251万円(5月6日まで)。シリーズ最高興収の68億9000万を射程圏内に捉えている。
こうした「安室透」効果は、意外な方面に好景気をもたらした。創業90年を超える高知市の印章店「吉本三星堂」の公式ツイッターが5月13日、「安室透」「降谷零」「名探偵コナン」のハッシュタグを付けて、
「『降谷』はかなり珍しい名字です。にも関わらず毎日『鈴木』や『佐藤』よりも売れてる異常現象が起きています...」
とつぶやいたのだ。
同店の従業員Aさんは、14日のJ-CASTニュースの取材に「5月に入ってすぐの頃から、たくさん『降谷』が売れるようになり、不自然だなと思っていました」と話した。「名探偵コナン」好きの友人に「安室透」の存在を聞いており、ツイッターで安室のことを検索したところ、次のような趣旨のツイートを読んだという。
「降谷零を上司と仮定し、『やることリスト』に『降谷』のハンコを押すことで、まるで降谷に押してもらったような気分になる」
もしかすると、「降谷」ハンコのバカ売れは「名探偵コナン」と関係しているのでないか――。そうにらんだAさんは、「降谷」ハンコ専用の注文フォームを開設した。