アメフト「危険タックル」はチームの指示か 日大は否定も現役選手は「違和感」

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選手の暴走は「100%ありえない」?

   はたして、問題のプレーの背景には何があったのか。

   関西大学アメフト部OBで、現在は「Xリーグ」で活躍している前田眞郷選手は14日、J-CASTニュースの取材に対し、まだ現時点では「(問題のプレーは)選手個人の判断によるものか、またはチームからの指示であったものかは明らかになっていない段階で、真相は不明」だと強調しつつも、

「1プレーヤーの見解としては、選手はルールを理解して、その範囲を守ってプレーをしています。ですので、あのレベルの反則を、選手が個人の判断でやることは100%ありえないと思えます」

と話す。

   続けて、もし選手が勝手な判断で今回のようなプレーをした場合、コーチから激しく叱責を受けるはずだとした上で、

「ですが、試合の映像をみると、そんな様子は全くなかった。しかも、あのプレー以降も(該当の)選手はプレーを続けていましたよね。こうしたチームの対応についても、違和感を覚えました」

とも振り返った。

   また、試合の主催者が該当選手や日大の監督に下した処分についても、前田選手は「分からない部分がある」と次のような疑問を口にした。

「もちろん、どういった事情があったとしても、ああいったプレーをした選手がよくないことは事実です。しかし、あのプレーが個人の判断によるものなのか、チームから指示されたものかどうか、その真相が明らかになっていない段階で、選手が最も重い処分を受けているのは、正直納得できないです」

   さらに前田選手は、

「指導者から選手へ、トップダウンの指示による体制が未だに多いのが日本の現状です。そこから派生する色んな社会問題がある中で、今回の1件は氷山の一角であり、たまたまこういった形で表面化しただけだと思います。本来は、自ら考え、行動し、仲間と共に一つの目標に向かう中で多くの学びを得る事が、学生スポーツの意義であると感じています。改めてスポーツの価値について考えさせられる出来事だと思います」

とも訴えた。また、取材の中では、今回のプレーに関わった両選手について、次のような思いも口にしていた。

「怪我をした選手が一刻も早く回復する事をお祈りし、また、当該選手がこの1件について、反省すべき点は反省した上で、必要以上に自分を苦しめすぎない様な周りのサポートが重要だと思います」
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