富士急ハイランドが狙う「ちょい遊び」需要 「入場無料」戦略が目指すものとは

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   富士急ハイランド(山梨県富士吉田市)は、2018年7月中旬から入園料を無料にすることを、5月9日、公式サイトで発表した。

   1500円の入園料が無料になる一方で、人気の絶叫マシンの利用料は2~2.5倍になることから、割高になる可能性を心配する声もネットでは上がったが、富士急行の担当者は10日のJ-CASTニュースの取材に、フリーパスと組み合わせることで、より自由度の高い遊び方を提案するという狙いを語った。

  • 入園無料化のねらい(富士急行提供)
    入園無料化のねらい(富士急行提供)
  • 入園無料化のねらい(富士急行提供)

これまでとは異なる客層へもアピール

   富士急行の担当者によると、全てのアトラクションの値上げ幅は決まっていないものの、「ド・ドドンパ」や「高飛車」、「FUJIYAMA」といったランドの看板とも言える人気絶叫マシンについては、現状の1000円から2~2.5倍になる予定だという。

   しかし、現状の料金プランでそれらのアトラクションで遊んだ場合でも、入園料1500円と合わせて2500円となる。1つのアトラクションでしか遊ばないのなら、今後利用料が2.5倍になったとしても金額としては大きく変わらない。

   そのため、園内でしっかりと遊ぶ場合はアトラクションが乗り放題になるフリーパス(値段は据え置き。大人5700円)を購入し、そうでない場合は好きな時間に目当てのアトラクションを、という風に、場合によって使い分けていくことで遊び方の幅が広がるという。

   担当者は、J-CASTニュースの取材に対して

「遊園地と言えは、朝から入って1日遊ぶもの、という考えだけでなく、ランチだけ、お土産を買うだけ、アトラクション1つだけ、といった風に間口を広げることが目的」

と、これまでとは異なる客層獲得への期待感を話した。

人気コンテンツとのコラボイベントも予定

   遊園地といえば、家族そろって訪れて、午前中から遅くまでじっくり楽しむ――そんな遊び方が、これまでは「定番」だった。対して富士急ハイランドの戦略は、短時間だけ遊びたい――いわば「ちょい飲み」ならぬ「ちょい遊び」客の需要を掘り起こそうとするもの、といえるかもしれない。

   山梨県は近年、観光入込客統計調査(2016年版)によると、県内の観光客数は富士山の継続的な人気もあって増加傾向にあり、特に海外からの観光客数が増えている。 中でも富士急ハイランドのある富士・東部エリアの観光客数は1508万人と好調で、県内全体のおよそ半分を占めている。

   そうした中、エリア内の観光客が増加していることを背景に、富士山の行き返りに楽しめる気軽に楽しめるプランを提示することで、新たな客層の獲得へ舵を切った形だ。

   富士急行は、入園料を無料とすることでハイランドを、好調が続く富士山観光の「ハブ」と位置づけ、

「午前は園内で遊び、ランチを食べて午後からは昼からは、と言った遊び方や、逆に午前中は富士山や富士五湖を巡り、園内に人が少なくなる15時頃から入園して目当てのアトラクションを楽しむといったこともできる」

といった柔軟な使い方が可能になり、

「富士山観光に来たとき、立ち寄り場所の1つになれれば」

と今後の展望について語った。

   ランドはアトラクションに力を入れるほか、人気コンテンツ

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