「作り続けていくのが我々の使命」
このように、カセットデッキ製造をめぐる状況は厳しい。だが、先述の東芝エルイートレーディングの広報担当者は、
「今後カセットメカメーカーがオートリバースメカの生産を再開できるくらいまで、カセットブームを盛り上げて需要を拡大できれば、いずれは(オートリバースを)採用したいと考えています」
と前を向く。
また、ティアックの担当者も取材の終わりに、次のような思いを語っていた。
「どうしても、スマートフォンで音楽を聴くことと比べると、ラジカセの需要は雲泥の差になります。それでも、昔からずっとカセットを使い続けて下さっている方もいるので、デッキを作り続けていくのが我々の使命だと思っています」