4年前までは何とか搭載していたが...
ティアックの広報担当者も、「一言でいえば、部品の都合です」と話す。
「カセットデッキ部品の供給は非常に少なく、もはやデッキを製造すること自体が難しくなってきているのが現状です。そうした中で、お客様に手の届きやすい価格で最も良い製品を作ることを考えると、オートリバースは見送るほかなかったのです」
担当者によれば、カセットの部品をめぐる状況は「年々厳しくなっています」。実際、ティアックが14年6月に発売したモデル(すでに生産終了)には、オートリバースの機能が搭載されていた。
また、かつてのデッキは一般的だった米ドルビー社のノイズリダクション機能が、部品の問題から搭載できなくなったことから、今回の新機種では新たに設計したシステムを搭載しているという。
こうした状況については、カセットデッキの製造に詳しいあるメーカー関係者も、「カセット部品の供給はだいぶ少なくなっていて、各社頭を抱えているところだと思います」と指摘。続けて、
「どこも、限られた部品を使って製造をしていますから。新規の設計をするコストをかけると採算がとれませんし、本当に難しいところです」
とも話していた。