学校法人「加計学園」の獣医学部設置をめぐる問題で、柳瀬唯夫・元首相秘書官(現経済産業審議官)が2018年5月10日、衆参両院に参考人として招致された。愛媛県が作成したメモの「首相案件」の記述が問題化した2015年4月の会合のほか、その前と後の計3回、加計学園側と首相官邸で面会したことを認めた。
この日の質問を「夢の中でも」考えていた、というのが立憲民主党の蓮舫参院議員だ。新事実は明らかになったのか。
「夢の中でも」考えた質問がこれだ
蓮舫氏は5月10日朝、
「私だけだと思いますが、質問する日は夢の中でも質問を考えていて...目を覚まし、再度質問を見直す作業から始まります」
と質問への意気込みをツイート。午前の衆院から通算すると10人目の質問者として19分間にわたって登板した。蓮舫氏は開口一番、
「柳瀬さん、まず確認をしますが、あなたの記憶は自在になくしたり思い出したりするものなんですか?」
と攻撃すると、柳瀬氏は
「私が記憶を調整しているとか、そういうのがよく新聞に出ているが、まったくない話で、私は一貫して当時から、今治市や愛媛県の方とお会いした記憶はないし、加計学園やその関係者の方とお会いした記憶はある。そこは一貫している」
と応戦した。柳瀬氏は17年7月の集中審議で、「今治市の職員とは会っていますか」と聞かれ、「私の記憶する限りはお会いしていない」など繰り返していた。
蓮舫氏は、こういった経緯を念頭に、
「いや、違います。一貫してあなたは加計学園の関係者とお会いしたとは言っていません。言ったんですか?国会で」
「つまり聞かれていないから言っていないというだけで、それは不誠実じゃないですか」
と反発すると、柳瀬氏は陳謝を余儀なくされた。
「聞かれたことをひとつひとつお答えしたことで、全体像が見えなくなってしまったということで、国民の皆様にも分からないし、国会の議論も混乱したということで、深くお詫びを申し上げたい」