日本ハムのドラ1・清宮幸太郎内野手(18)が、ついにやってのけた。2018年5月9日のオリックス戦(京セラドーム大阪)でプロ初ホームランを放ち、デビュー戦からの連続試合安打を「7」に伸ばした。1981年の原辰徳氏(巨人)らを抜く、ドラフト制後で単独トップの記録だ。
しかも、清宮のHRは観客動員に貢献する――。既に2軍戦で、それが実証済みだ。こうなると栗山英樹監督が「2軍育成プラン」を明かした後とはいえ、清宮を1軍に置いておきたくなるかもしれない。
「一発が出始めれば...」
各スポーツ紙の報道によると、栗山監督は7日、報道陣に清宮の「2軍育成プラン」を明かした。「完全に未定」とした上で、「一回、落とさないといけないとも思っている」と登録抹消の可能性を示唆した。
清宮は8日の試合終了時点で打率・286、出塁率・348と結果を残しており、数字的にはなかなか2軍に落としにくい。ただ、野球評論家の得津高宏氏は5月10日付の東京スポーツで「一度は二軍に落とすべきです」と指摘する。
かつて松井秀喜氏も5月に1軍デビューした後、2軍で経験を積んで8月以降に1軍定着したことを例に、「二軍でやるべきことは山ほどある」。
右足違和感で2軍調整中の打率・392の近藤健介選手が、順調に行けば15日の西武戦で1軍復帰する可能性もあり、清宮がその時もなお1軍に残れるかは不透明だ。
だが、清宮の1軍定着に現実味をもたせる要素もある。それは、清宮個人の「集客力」の高さだ。10日付の夕刊フジによれば、日ハムの球団内部に「一発が出始めれば、清宮フィーバーは起こる」との声も根強くあるという。
清宮は鎌ケ谷の2軍時代、4月20日のロッテ戦で2本塁打をマークすると、立て続けに5試合で4本のHRを打った。このとき鎌ケ谷スタジアムには連日2000人超の観客が詰めかけるようになったという。
5月9日、待望のプロHRを打った清宮。日本野球機構が7日に発表した2018年シーズン・第1クール(5月3日まで)の観客動員数記録によれば、日ハムの動員数は1試合平均で平均前年比9.7%減と低調だ。もしかすると、この本塁打ををきっかけに、清宮が「1軍定着」のウルトラCを呼び込むことになるかもしれない。