美容外科「高須クリニック」の高須克弥院長(73)が、お金がないと嘆く若者の新聞投書に対し、懸命に働いた自らの世代を引き合いに出して、「甘ったれるな」などとツイッターで叱咤した。
これに対し、働いても賃金が上がらない現状があるのでは、などと異論が相次ぎ、高須氏が反論を続ける事態になっている。
「お金の若者離れ」を訴える大学生の投書に反応
きっかけは、若者の車離れ、旅行離れなどと呼ばれることに対し、福岡県内の男子大学生(20)が2018年5月5日付の朝日新聞朝刊の声欄に意見を寄せたことだ。
20代前半の平均年収は258万円と国税庁の調査結果で示されており、若者は、将来不安から稼いだお金を貯蓄に回し、使える分は手元にほとんどないのではと大学生は指摘した。高度成長期を謳歌した世代から「若者は夢や欲がない」と言われるが、若者に回るお金は少なく、「お金の若者離れ」とも呼ぶべき状況が続いていることをもっと知ってほしいと訴えている。
この投書を紹介したツイートが、10万件以上も「いいね」を集めるほどの反響を呼び、ネット掲示板のまとめサイトにも、次々に取り上げられた。
高須氏は、ツイッター上で5月7日、若者からお金を奪った年寄りは反省しろとのタイトルで投書を紹介したまとめサイトの1つを取り上げ、こう怒りをぶちまけた。
「甘ったれるな若者! 年寄りは君たちくらいの年齢のときはモーレツに働いたんだよ。働きながら君たちを育てたのだ。君たちの全ての原資は年寄りになった我々からのプレゼントだ。君たちに与えることはあっても奪ったことはない。ハングリーになれ。向上を目指せ。目覚めて働け若者」