これが「国民民主の政治感覚」――?! 結党直後から皮肉が述べられる船出となってしまった。
民進党と希望の党の一部議員が合流した「国民民主党」は2018年5月7日13時に結党大会を開き、その後の共同代表会見で玉木雄一郎・衆院議員が「原則、審議拒否はしない」と宣言した。だがこの日も国会は開かれていた。
「原則、審議拒否はしない」
国民民主党には衆院議員39人、参院議員23人の計62人が参加した。民進・希望両党議員を単純に足すと107人のため、4割ほどが不参加ながら、立憲民主党に次ぐ野党第2党となった。
野党は4月20日から国会の審議拒否を続けており、そのままゴールデンウィークに突入したため「17連休」と揶揄もされた。その状況に関し、大塚耕平・参院議員(旧民進代表)とともに共同代表に就任した玉木氏は、会見で
「森友・加計学園等に関するものについてはそれぞれの党で前から継続している話ですから、延長線上で考えないといけないところもあるかもしれないが、『原則、審議拒否はしない』ということで今後の国会運営に臨んでいきたい」
と方針を述べた。
だが、「審議拒否はしない」宣言の裏で国会は続いていた。同じ午後から参議院では決算委員会が開かれ、引き続き野党の大半が欠席する事態となった。事務方が更新した西田昌司・参院議員(自民党)の同日のブログは、「本日も野党(民進・共産・希望・立憲民主)は欠席でした」と伝えている。
国会を尻目に結党大会が開かれたことで、ツイッターでは「国会開催中に、疑惑追及そっちのけで、新党結成話に忙しかった面々」「国会の審議欠席して何してんの」「国会に力入れない議員とかマジいらねぇ...」など、厳しい声が相次ぐことになった。
松井一郎・大阪府知事もツイッターで7日、
「GW開けの平日に、いきなり国会サボって身内の集まりを実施するのが、国民民主の政治感覚なんでしょうね」
と皮肉を込めて投稿している。
また、共同代表会見では、写真撮影中に室内の照明が落ち、暗い部屋の中、そのまま「終了とさせていただきます」の合図で会見が終了するというハプニングも発生した。