アイドルグループ「仮面女子」のメンバーの猪狩ともかさんが、2018年5月7日にブログを更新し、4月11日に倒れた看板の下敷きになった際に脊髄を損傷し、両下肢に麻痺が残ったことを発表した。
ブログには、麻痺という診断を受けて葛藤から、メンバーやファンへの感謝、「車椅子の猪狩ともか」としての今後についてつづられている。
「今後、車椅子での生活を余儀なくされました」
猪狩さんはブログで、11日の事故について、強風にあおられて落ちてきた看板は歩道全体を覆うような大きさで避けることが出来ず、下敷きになったと説明し、
「出せる精一杯の声を振り絞って「助けて...!」と口にしました。その時はとにかく苦しく、早く楽になりたいという思いでした。」
と、振り返った。事故後は緊急手術や集中治療室での入院を経て、現在は一般病棟にいるという。
瞼裂傷、頭部挫創、脚、肋骨、胸椎、腰椎の骨折に加え、脊髄を損傷したことにより両下肢に麻痺が残ったことを明らかにし、
「私は歩くことはもちろん、自分の力で脚を動かすことすらできなくなってしまいました。 治る可能性は極めて低く、今後、車椅子での生活を余儀なくされました」
と現状を報告した。また、自身も受け入れるのに時間を要した脊髄損傷という状況を、ファンに伝えることへの葛藤があり、報告が遅れたとつづった。
ファンへ「皆さんの気持ちは確実に私に届いています」と感謝つづる
ブログでは、両下肢麻痺と向き合う中で、猪狩さん自身が「歌って踊らなくなる時=卒業」という考えを持っていることから、
「そんな状態の私に需要はあるのか。いったい何ができるのか。絶望しました」
と葛藤しながらも
「"仮面女子としての活動を辞める"という考えに至ったことは1度もありませんでした」
といい、周囲の人々や応援してくれたファンに
「皆さんの温かさに何度も救われました。夜にひとりで不安になったとき、皆さんの言葉が本当に救いでした。皆さんの気持ちは確実に私に届いています。心からありがとうございます」
と、ファンから送られた千羽鶴を実際に自身でも数えたエピソードなどを挙げながら、感謝の言葉をつづった。
今後については、仮面女子の楽曲の作詞に加え、ラジオや講演、司会といった喋る仕事、野球の仕事をしたいとしつつも、
「そして最終的にはやっぱり、これは"神様の存在"とか"奇跡"という言葉になってしまいますが、脚が元通り動くようになって【アイドルとしてステージで踊りたい】です」
とつづった。
仮面女子の公式ツイッターアカウントによると、猪狩さんは今後も仮面女子として活動し、事務所もそれを支えていくという。