「政治がスポーツへ介入してきた問題」
韓国と北朝鮮は4月27日に南北首脳会談を実現させ、文在寅・大統領と金正恩・朝鮮労働委員長が手をつないで軍事境界線を越える姿などは、協調路線を世界に印象づけた。それからわずか1週間での、異例の合同チーム結成。スポーツの政治利用を勘繰らせるとして議論が起きている。
早稲田大学大学院スポーツ科学研究科の友添秀則教授(スポーツ倫理学)は、4日放送「NEWS 23」(TBS系)で、「途中から特定の参加者だけが有利になるようなルールでの大会というのは、基本的にはスポーツというに値しないのではないか」と、選手層が厚くなり不公平が生じることに疑義。そのうえで、
「平和の問題ではなく、政治がスポーツへ介入してきた問題だととらえるべきだと思う」
と主張している。
フジテレビ報道局解説委員長の反町理氏は、ツイッターで4日、
「国際卓球連盟は北の強敵に勝って涙した石川を『歴史的な決闘を勝ち取った』と報じたが、連盟は突然の合併がもたらした日本へのプレッシャーや政治をスポーツに持ち込ませた責任を真面目に考えるべきだ」
と提言した。