米大リーグのシアトルマリナーズは、イチロー選手が、現地時間の2018年5月3日、ベンチ入りの25人から外れ、会長付きの特別アシスタントに就任することを発表した。
これにより、今シーズンの試合は欠場となるが、イチローの代理人は、引退ではないとし、来季の出場の可能性もあるという。
「今後もチームに貢献する」
米メディアなどによると、マリナーズのゼネラルマネージャーのディポト氏は、
「イチローがフィールドの外でもたらすすべての価値を確かにしたかった。選手やスタッフの中でのイチローの存在感によってチームの勝率が上がる。これは私たちにとっても、イチローにとっても最も最優先事項だ」
と、フィールド外でのイチロー選手の活躍に期待を寄せ、この合意は2018年だけのものではあるが、今後も長くチームに関わってほしいと語った。
今後は、練習に参加しながら選手らをサポートし、時にはプレーについてアドバイスするという。
イチロー選手は、記者会見で
「この2か月間は、これまでで最も幸せな時間でした」
と振り返り、どのような形でもチームに貢献していくという意気込みを語った。
MLB公式アカウントが功績を称える動画
「最低50歳まで」と、現役を続けることを常々語っていた44歳のイチロー選手のこの決断に、MLBの公式アカウントは「ありがとう、イチロー」という日本語のテロップを付けた、初安打、レーザービーム、メジャー通算3000本安打など、イチロー選手のプレーをまとめた60秒の動画を公開してこれまでの功績を称えた。
このニュースが伝わると、日本のファンからもネット上では、
「素晴らしいプレー、そして思い出をありがとう」
「長い間素晴らしい活躍見せていただきありがとうございました」
と、これまでの功績をたたえる声が相次いだ。
一方で、これを「実質的な引退」と見るファンも少なくなく、
「中途半端なら契約するならメジャーは辞めて日本に帰ってきて欲しかった...」
「他のチーム手上げてくれへんやろか。これで終わるのは中途半端過ぎる」
と、特別アシスタント就任を「中途半端」という指摘も上がり、日米で多大な功績を挙げた名選手に対して、複雑なファン感情が交錯している。