「品質データ改ざん」に新局面 「神戸製鋼を捜査」が意味するコト

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虚偽表示に該当する可能性

   ところが東京地検と警視庁の捜査着手で、再びマスコミ各社の報道合戦が始まった。不正競争防止法の虚偽表示の公訴時効は5年のため、捜査対象は2013年以降の品質データ改ざんに絞りこまれる。神戸製鋼で問題となったアルミや銅、鉄鋼製品は自動車、航空機、新幹線などに使われているが、今のところ安全性に問題のあるケースは見つかっていない。だが、一連のデータ改ざんは虚偽表示に該当する可能性があり、東京地検などは不正を働いた工場など製造現場だけでなく、経営幹部らの関与に関心をもっているとみられる。

   東京地検と警視庁は神戸製鋼で虚偽表示を立件できれば、同じく品質データ改ざん問題が発覚した三菱マテリアルや東レなどにも捜査を拡大する可能性がある。昨秋から日本を代表する素材メーカーを舞台にした品質データ改ざん問題は、刑事事件という新たな局面に入り、どこまで広がっていくのか、まだ見通せない。

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