ユニクロ、「過去最高」業績 その光と影

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

ネット販売の比率高める考え

   第2に、海外展開もまだまだ足りない。現在のアジアの好調を受け、柳井氏は「ようやくアジアの時代がきた。我々の服が理解され始めブランドとして確立してきた。世界の人、全てに商品が受け入れられる可能性を感じている」と強調するが、進出済みは19か国・地域にとどまり、100近いインディテックスに大きく水をあけられたまま。インド、東欧、中南米、中東などは手つかずの状況だ。中華圏、東南アジアを中心に、今後も、頭打ち傾向の国内を上回るペースでの出店を計画するが、そのペースをどこまで高められるかも注目点だ。

   第3に、ネット販売だ。現在、ユニクロのネット販売が売上高に占める比率は9%程度、金額で年間1400億円程度という。柳井氏は、これを向こう2年で2倍以上の20%(金額では3000億円以上)に高める考えだ。そのために、店舗網を生かし、店頭での受け取りなどの独自サービスで差別化を図るという。

   アパレル界で売上高5兆円の世界一企業を目指す柳井氏も2018年2月に69歳になり、70歳をめどに社長ポストを後進に譲り、会長に専念する意向を示している(2017年10月の日経新聞インタビュー)。むろん、譲った後も実権は保持し続けるが、壮大な目標に向けて、事業構造の将来像をどう描くか、これからの1年は柳井氏にとっても一段と重い時間になりそうだ。

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