トヨタなどが一部で採用
日本メーカーではトヨタ自動車が2017年、車線内で自動的に停止する「ドライバー異常時停車支援システム」を「レクサスLS」に初めて採用した。基本的な仕組みはメルセデスと同様で、国交省のガイドラインを先取りした形となっている。トヨタの他にも、日本メーカーではガイドラインに沿った自動運転システムを実用化する研究が進み、マツダは2025年までに標準装備を目指す方針を明らかにしている。メーカー関係者によると、「緊急時の自動停止や路肩への待避は、自動運転システムの研究開発の一環で、実用化はさほど難しくない」という。
乗用車だけでなく、日野自動車、いすゞ自動車などトラック・バスメーカーでもガイドラインに沿った研究が進んでいる。ドライバーが意識を失った際、自動的に停止するのは乗用車と同じだが、バスの場合、異常を察知した乗客が車内の押しボタンでバスを安全に停止させるシステムの研究が進んでいる。緊急時に押しボタンでバスを自動停止させるシステムの実用化はこれからだが、完全自動運転が実現する前にバスには標準装備となる日がやってきそうだ。