「ZIP!」山口達也への扱いが「そっけなさすぎる」? ファミリーなのに「赤の他人のよう」

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   情報番組「ZIP!」(日本テレビ系)の放送開始(2011年4月)当時を知る「ZIP!ファミリー」司会は、総合司会の桝太一アナウンサー(36)を除けば、月、水曜パーソナリティーを務める「TOKIO」山口達也メンバー(46)と金曜パーソナリティーの女優・鈴木杏樹さんだけだ。

   警視庁は今回、強制わいせつ容疑で山口メンバーを書類送検した。このニュースは当然、番組に少なからぬ衝撃を与えたはずだが、翌日の放送では、桝アナが用意した報道原稿を淡々と読み上げるのみ。「ZIP!ファミリー」とは一体、何だったのか――視聴者からはそんな皮肉も上がる。

  • 「山口達也メンバー」と読み上げるも…(写真は2010年撮影)
    「山口達也メンバー」と読み上げるも…(写真は2010年撮影)
  • 「山口達也メンバー」と読み上げるも…(写真は2010年撮影)

「大変なときに支えるのがファミリーじゃないのか?」

   女子高生にわいせつな行為をしたとして、警視庁が山口メンバーを強制わいせつの疑いで書類送検していたことが分かったのは、2018年4月25日夕だ。翌26日朝の「ZIP!」では複数回、このニュースを取り上げた。

   それは6時、6時30分の2度、24時間以内に発生したニュースを伝えるコーナーでのことだ。総合司会の桝アナは「アイドルグループ『TOKIO』の山口達也メンバーが自宅で女子高校生に無理矢理キスをするなどした強制わいせつの疑いで書類送検されていたことが分かりました」と切り出した。

   事件当日の経緯や山口メンバーの供述、ジャニーズ事務所のコメント...。桝アナは、用意した原稿を淡々と読み上げた。時間にして約1分30秒。その後は何事もなく、国会集中審議のニュースに移った。

   書類送検については7時ごろ、再び詳しく報じた。女性のナレーションでニュースを読み上げた後、桝アナが「日本テレビでは『番組出演については当面の間見送り、既に収録している番組については編集して対応する予定』と発表しています」と、こちらも社で発表済みの情報を伝えた。

   こうした番組の報道に対しては、視聴者の反応もさまざまだ。「山口メンバーのニュースを読み上げなければいけない桝さんの辛さ」「ZIP見たけど、桝さんの『山口達也メンバー』の読み方がなんとなく悲しそうだった」「山口達也のニュース、桝さんどんな気持ちで読んだんやろな」と桝アナに同情するような声がいくつも上がった。

   ただ一方、こんな声が少なからず上がっていたのも事実だ。

「ZIPちょっと酷くないか? ZIPファミリーの山口達也メンバーと報道しないのか? 大変なときに支えるのがファミリーじゃないのか?」
「ZIP!で山口くんのこと取り上げられてたけど まるで他人事のようで ZIPファミリーとは?て感じだった」
「ZIP赤の他人のように山口達也のニュースサラッと流すだけでこれだからテレビはとなってる」

桝アナ「初心に帰る」

   「ZIP!」は2011年4月、看板番組の「ズームイン!!SUPER」を大幅リニューアルする形でスタート。総合司会には、当時入社6年目の桝アナとタレント・関根麻里さんを起用した。

   月間平均視聴率は初期こそ1ケタ台と振るわなかったものの、1年で初の2ケタに到達。15年に歴代最高の12.6%を叩き出し、16年には年間平均視聴率で同時間帯の民放番組トップまで上りつめた。

   番組最大の特徴は、卒業したレギュラー出演者を含め「ZIP!ファミリー」と呼んでいることからも分かるように、その仲の良さそうな「雰囲気」だろう。曜日ごとのメインパーソナリティーからアナウンサー、お天気担当のキャスター、「MOCO'Sキッチン」の俳優・速水もこみちさんまで、皆で1つの「家族」なのだ。

   その中でも、山口メンバーは「ZIP!ファミリー」歴の最も長い人物だ。当初から水曜パーソナリティーを務めており、放送開始わずか4か月後の11年8月に自身の無免許運転で謝罪。10月から月曜パーソナリティーも兼任し始めた。番組では、週に2度も「朝の顔」をつとめたパーソナリティーは他にいない。

   いわば桝アナとともに「ZIP!ファミリー」を形成してきた功労者のはずなのだが、今回こうして強制わいせつで書類送検される側に立ってしまった。同じ26日朝の「ビビット」(TBS系)で、司会の国分太一さんが、TOKIOの同僚として涙ながらに思いのたけを述べた姿と比べると、どうしても「そっけない」印象を受けた視聴者もあったようだ。

   桝アナは26日放送の冒頭、オープニングトークで「昨日放送のバラエティ番組で、たまたま自分の新人時代の映像が流れ、入社当時に誓った抱負を思い出しました」と語った。

「派手さはなくとも、お茶の間に欠かせないアサリのみそ汁のようなアナウンサーになりたい。その思いは今も何ら変わりはありません。初心に帰って、今朝も全力で皆さんがホッとするおみそ汁をお届けしたい」

   その「初心」という言葉に、山口メンバーへの思いはこめられていただろうか。

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