「当事者が現れない主張を『いるいる詐欺』と呼んでいる」
小林氏の矛先はマスコミにも向いた。福田氏のセクハラ被害者は「テレビ朝日の女性社員」であると、テレ朝自身が19日未明に発表している。しかし小林氏は、
「被害者の存在が不明のままで、特定の男を加害者認定して、罰を与えるなんて、あり得ない話だ」
と、具体的に誰なのかが明かされないことに批判的だ。さらには「当事者が現れない主張を『いるいる詐欺』と呼んでいる」と揶揄した。
小林氏は、「デーブスペクターが言っているが、欧米ではセクハラを訴える被害者は名乗り出るのが『Me too』運動らしい」と、22日放送の「サンデー・ジャポン」(TBS系)でデーブさんが述べた話を引き、「そりゃそうだろうな。隠れていては『Me too』にならないからな」と同調している。
テレ朝は、セクハラの事実を報道すれば被害者本人が特定され、二次被害が生じるおそれがあることを理由に、女性社員の訴えを退けたと明かしていた。この点も小林氏は、
「名乗り出たら偏見に晒されるなどと、報道機関が被害者を隠していること自体が、本当にこのセクハラ問題の本質を明らかにされては困るからだと、わしは疑っている」
と疑問を呈した。
また、これと対比して「伊藤詩織さんを見よ!」と引き合いに出した。ジャーナリストの伊藤詩織さんは、元TBSワシントン支局長の山口敬之氏から性的暴行を受けたとして顔と実名を出して訴えを続けており、「だからわしは伊藤さんの主張を全面的に信じるのだ」としている。