「野党の皆さんと議論したかった」
その後、吉村氏が生活保護に関する実態や課題などについて説明し、自民・公明・維新の各党委員から、それぞれ約15分ずつ質問。吉村氏はこれに答える中でも、「野党の皆さんと議論したかったんですよ」と苦言を呈す場面があった。
「(生活保護受給の)回数、毎月あるでしょう。野党のみなさんに現場へ来てもらいたいですけど、毎月毎月やったらどうなるか想像できるんですかね。たとえば、半月後に生活保護の受給がなくなった時、過払いが生じるんです。毎月の(支給)事務というのはそんなに難しくないですが、過払いが生じると回収しないといけません。この回収事務がどれだけ大変か議論したかったんですけど、いないじゃないですか。おかしいですよ。維新の会以外の野党のみなさんが、この重要法案(の審議の場に)にいない」
「与党の責任追及はやってもらったらいいと思いますけど、法案審議に出てくるように何とかやってくださいよ。おかしいです、こんなの」
話し終えた吉村氏は参考人席に座ってからも厳しい表情を見せていた。
厚労委を終えると、24日のうちにツイッターを更新し、
「サボりだよ、全員集合!」
と皮肉を述べた。今回審議した法案について、
「維新以外の野党も法案を提出してる案件。生活保護に関する法案は重要案件だよ。なんで、国会議員がいないの?いい加減、日程や審議拒否を人質にとって、政治するのやめてくれないかな。国会議員の本分の仕事してよ」
と改めて不満を募らせた。
前日23日のツイッターでは、国会出席を前に「大阪市は自治体の中で生保が最も多い。取組も紹介。法案審議に役立てて欲しい。ただ、僕も激務だから1回しか行かないよ。国会議員しか法案審議できない。ちゃんと出席して法案審議してね」と告知していたが、叶わなかった。
衆院厚労委は25日、生活保護法改正案などを可決。維新以外の野党はこの日も欠席した。