人気アイドルグループ、乃木坂46の生駒里奈さん(22)の卒業コンサートが2018年4月22日に行われ、「心の底から信頼できる仲間と沢山の時間を過ごせて幸せ」と6年8か月にわたる乃木坂46でのアイドル生活に感謝した。
ダブルアンコールを含めて延べ25曲を披露し、そのうち3曲がAKB48の楽曲だった。セットリスト(曲順)は生駒さんが決めたというが、卒業コンサートで「公式ライバル」の曲がこれほど多く使われるのは異例だ。その背景には、生駒さんにとって「光」だという渡辺麻友さん(24)の存在があった。コンサートの終盤にかけつけた渡辺さんは「涙が止まらなかった」「本当に嬉しい」といい、ツイッターでは「いこまゆ大好き」「いこまゆゆ尊い」といった、2人の絆に感動する声が相次いでいる。
枝野氏「『乃木坂と言えば生駒さん』だというのが共通認識」
生駒さんは11年に1期生としてデビュー。12年2月発売のデビュー曲「ぐるぐるカーテン」から5作連続でセンターポジションを務め、初期の「乃木坂の顔」として知られる。卒業を知った立憲民主党の枝野幸男代表は、記者会見で
「『乃木坂と言えば生駒さん』だというのが共通認識だと思うし、特に創生期のまだ人気が出ない厳しいところを支えてこられたという功績はものすごく大きい」
と述べたほどだ。
乃木坂はAKBの「公式ライバル」だが、14年から15年にかけて「交換留学」と称する人事交流もあった。生駒さんはAKBの「チームB」を兼任。このチームBに所属していたのが渡辺さんだ。
生駒さんは14年のAKB総選挙で14位にランクイン。渡辺さんはHKT48の指原莉乃さん(25)を破って1位を獲得。その結果作られた楽曲が「心のプラカード」で、2人は上位16人の選抜メンバーとして共演を果たした。
それだけに2人の関係は「いこまゆ」または「いこまゆゆ」として知られる特別なものだ。渡辺さんがAKB48卒業を発表した直後の17年6月17日、生駒さんはブログで
「まゆゆさん卒業されるんですね。私の光です。兼任の時ももちろん。この人みたいになりたいと思い、アイドルを頑張ってきたから。いざとなると切ない気持ちになるんですね」
などと気持ちを吐露。渡辺さんが卒業した17年のNHK紅白歌合戦では、楽屋で大粒の涙を流しながら渡辺さんのパフォーマンスを見守った。年が明けた18年1月1日には、改めて「光」という言葉を使って渡辺さんへの憧れを繰り返した。
「アイドルってものが怖くなり、秋田に帰ろうと、ひっそりと静かに誰とも会わずに生きていこうとそう思っていた私に、もう少し頑張りたい。いや、ずっと頑張るんだ。この人になりたい。と勇気を下さいました。こんな風に強くなりたいと思ってそこから私は変われました。まだ全然敵わないけれど、まゆゆさんは光です」