岡田光世「トランプのアメリカ」で暮らす人たち 福音派と大統領の蜜月は続いている

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1970年代後半から政治に積極的に

   しかし、メガチャーチは「商業主義」や「カルト」といった批判の声も強い。多額の寄付金や宗教グッズの売り上げがあり、ハリウッドスター並みの知名度とカリスマ性を持ち、ベストセラー本を書いて莫大な富を手にした伝道師もいる。

   さらに、メガチャーチの多くが聖書をそのまま信じる傾向の強い福音派であることが、他のキリスト教徒やリベラル層の危機感をあおっている。

   福音派は1970年代後半から積極的に政治に関わるようになった。「伝統的な価値」の衰退を批判し、人工妊娠中絶や同性愛に反対し、ロビー活動や選挙運動を繰り広げた。

   アメリカ人の4人に1人が福音派といわれる。2016年の大統領選では、トランプ氏が福音派から圧倒的多数の支持を得たことが勝因となった。南部バプティストを中心とする福音派の8割が、大統領選でトランプ氏に投票したとされる。その支持率は、近年の共和党大統領候補と比べても極めて高い。

   トランプ氏は長老派教会の信者だが、教会にはクリスマスに足を運ぶ程度で、「神にゆるしを乞うたことがあるか」と聞かれ、「何のために?」などと答えていた。ところが福音派に取り入るために、「祖母にもらった聖書を、今も持っている」などと福音派の牧師に話したと言われている。

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