財務省の福田淳一事務次官のセクハラ疑惑をめぐり、デーブ・スペクターさんが2018年4月22日放送の「サンデー・ジャポン」(TBS系)の中で熱弁をふるった。
デーブさんはここ数日、福田次官のセクハラ疑惑について各所で持論を展開。この日も「海外では自分の名乗り、告発する」と指摘したほか、セクハラ被害の証拠とされる音声データについても編集せずに「全部出すべき」だと訴えた。
「一番発信力があるメディアの人が名前を伏せる
「週刊新潮」(4月19日号)によって報じられた、福田次官によるテレビ朝日女性記者へのセクハラ疑惑。福田次官はテレ朝が被害を公表した後も「全体をみればセクハラに該当しないことは分かるはず」として事実関係を否定し続けており、双方の主張は真っ向から対立している。
22日のサンジャポでは冒頭からこの問題を特集した。そこで一際熱心に意見を述べたのがデーブさんだった。
デーブさんは「セクハラそのものを軽視しているわけではない」と前置きした上で、
「僕が言いたいのは、セクハラの事件って色々なレベルがある(ということ)。それこそ怖いとか逃げられなかったとか、密室だったとかいろんなことがある。今回は帰ろうと思えば帰れたし、(福田次官が)どういう人か全部分かっていた」
と指摘した。
今回の件を受けては野党議員が米国発のセクハラ告発運動「#MeToo」にならって抗議をしたことが注目を集めたが、デーブさんは
「野党もMe Too、Me Tooってしゃしゃり出てきて言ってるけど、海外では名乗って言いなさい、あるいは告発しなさいってみんな言ってるのに、(今回の件では)一番発信力がある、一番言える立場のメディアの人が名前を伏せる」
と海外の状況と比較しながら疑問を呈した。
また、テレビ朝日が行った会見の内容にも言及した。会見によれば、女性社員は福田次官からのセクハラについて「報じるべきではないか」と上司に相談。だが上司は本人が特定されて二次被害が心配されることなどを理由に「報道は難しい」と伝えたという。
これについてデーブさんは「(女性社員は)毎日出社しているとも聞いている。(ここでいう)二次被害というのは、テレビ局がうける二次被害ですよ。取材を自由にさせてくれなくなるという意味で、彼女にとってものじゃない」と主張。「『セカンドレイプ』とか、アホなコメンテーターが安易に使っちゃダメ。本当にそういう立場におかれている気の毒な人たちがいるんですよ」とも訴えた。
そして「(音声データを)出すのなら麻生さん(財務相)が言っているように全部出さないとダメ。編集もいけない。アメリカでは一応相手側の言い分を聞くというのはある」と語り、女性側の声がプライバシーに配慮して消されていることなどを問題視した。