幹部自衛官が民進党の小西洋之参院議員に対して「国民の敵」などと暴言を吐いた問題で、小野寺五典防衛相の答弁が「発言を擁護した」などと問題視されている。
小野寺氏は、暴言を吐いた隊員について「当然思うことはあると思う」と発言。これが野党の批判を受け、小野寺氏は「擁護するつもりはない」と釈明したものの、小西氏は「擁護するもの以外の何物でもない」と反発を強めている。
「国会議員を『国民の敵』と思う内心の自由があるということか」
小野寺氏は2018年4月17日、記者団を前に幹部自衛官の暴言を陳謝する中で、
「若い隊員がおり、様々な思いもあり彼も国民の一人でありますので当然思うことはあると思う」
と発言。これが暴言を吐いた自衛官を擁護する発言だとして問題化した。
4月19日の参院外交防衛委員会で、小野寺氏は
「私としては、この隊員について擁護するというつもりはない」
と答弁する一方で、
「自衛官にも憲法で保障された内心の自由は認められる」
とも発言。民進党の藤田幸久参院議員が、
「国会議員を『国民の敵』と思う内心の自由があるということか」
と突っ込むと、小野寺氏は
「憲法に保障された内心の自由は有してはおるが、自衛官の立場として、今回のようなことはあってはならない」
と応じた。小西氏の怒りは収まらず、ツイッターで一連のやり取りを報じる記事を引用しながら、
「小野寺大臣は『自衛官にも憲法で保障された内心の自由は認められる』と主張するが、これは幹部自衛官の暴言を擁護するものだ。そもそも、国会議員を『国民の敵』などと考えることのない内面を育成するのがシビリアンコントロールの根幹のはず」
と書き込んだ。