貴乃花親方が、自身の名を冠する「貴乃花一門」の看板を下ろすことになった。その理由をめぐって社会学者の古市憲寿氏が疑問を示した。
2018年4月19日放送の「とくダネ!」(フジテレビ系)に出演した古市氏は、「貴乃花親方に厳しい横野(レイコ)さんからすると、ちょっといいニュースじゃないですか」と吹っかけると同時に、「ケジメつけるほど、貴乃花さんは悪いことしたんですか」と投げかけた。
横野レイコに「ちょっと今日嬉しそう」
貴乃花親方は2018年4月に行われた一門の会合で、「『貴乃花一門』の看板を下ろしたい」旨を自ら申し出たという。阿武松親方らも了承し、名称変更が決まった。19日にスポーツ紙各紙が報じた。
貴乃花親方は、17年11月の元日馬富士暴行事件への対応が日本相撲協会から問題視され、同12月に理事を解任。18年3月には協会のガバナンス欠如を指摘する告発状を内閣府に提出したが、三月場所中に弟子の貴公俊が暴行問題を起こしたことで急転。告発状を取り下げるとともに、「一兵卒としてやり直す」とゼロからのスタートを宣言した。3月の理事会で、役職は一番下の平年寄まで降格し、まさに「一兵卒」の状態だ。
「とくダネ!」は同日朝に貴乃花部屋の前で直接話を聞いたとし、その内容を伝えた。貴乃花親方は「(一門の看板を下ろすのは)事実です」とするも、「一門を離れるということではありません」と離脱は否定。支援者には「事前にお話をさせていただきました」と報告済みだという。そして強調したのは、「弟子の指導に専念します」「弟子たちと共に励んでいく次第であります」と、弟子を思う言葉だった。
番組では、古市氏が横野氏に「貴乃花親方に厳しい横野さんからすると、ちょっといいニュースじゃないですか」と冗談まじりに吹っかけた。横野氏に「いや厳しくないですよ。何をおっしゃっているんでしょうか」と返されると、「ちょっと今日嬉しそうだから」と古市は続けた。