女性記者へのセクハラ発言疑惑が週刊新潮により報じられた財務省の福田淳一事務次官が辞任することを、2018年4月18日18時20分ごろ、麻生太郎財務相が明らかにした。
その後開かれた記者会見でも、福田氏は疑惑については強く否定し、今後は裁判で事実を争っていくと語った。
今後は裁判で疑惑について争うと明言
麻生財務相は、
「福田次官から、疑惑について引き続き身の潔白を明らかにしていきたいが、この報道をきっかけにした現在の状況を鑑みると、職責を果たすことが困難であるとして、辞職の申し出があり、私としてはこれを認めることにしております」
と、福田氏の辞任を明らかにし、次官の職務は当面の間、矢野康治官房長が代行することを伝えた。
福田氏はその後19時頃に記者会見を開き、改めて辞意を伝え、週刊誌報道は事実と異なるため、今後は裁判で争っていくと、疑惑については強く否定した。
記者からセクハラ疑惑を認めるか、という質問が飛ぶと、福田氏は、
「自分の声と言うのは、自分の体を通じて聞くので、録音された声が自分の声か分からない」
と答え、記者との会合の有無についての質問に対しては、1対1を含めて男女問わず機会はあったと認めながらも、疑惑のセクハラ会話については
「あーんな発言はしたことはありません」
と、語気を強めながら重ねて否定した。
音声の「前後関係」「編集」への疑問符も
また、音声については
「部分をくっつけているように見える」
と見解を語り、「予算」に関する発言と、予算成立後に出てきたトラック数千台分のゴミ、という話題が並んでいることから、前後関係がおかしいとも指摘した。
音声の内容については、辞任発表前のワイドショーなどでも分析が行われ、17日に放送された「グッディ!」では、週刊新潮によって「予算通ったら浮気するか」というテロップが付けられた部分について、4月に録音された内容ということから、予算成立後に「予算通ったら」という発言が出ることも、時系列的にはおかしいのではないか、といった指摘があった。
また「グッディ!」と同日に放送された「ビビット」の両番組では、周囲から聞こえる物音などから、音声の収録状況が大きく分けて3つ存在する、との可能性も指摘している。