新潟県の米山隆一知事が2018年4月17日に記者会見を開き、辞職を検討していることを明らかにした。1~2日後に改めて記者会見し、進退を明らかにするという。
「女性問題」について週刊文春からの取材を受けたことが原因だというが、その具体的内容については「それは次の会見で」を連発。記者からは、文春の報道内容次第で対応を変えようとしているのではないかという疑念の声が飛んだ。
「あと1~2日、整理する時間を」
記者会見は、4月16日に米山氏が「辞職の意向を固めた」などと報じられたことを受けて開かれた。米山氏は17日午後の会見冒頭、
「知事は県民にとって、自分で言うのはなんだが、素晴らしい存在。太陽であるべき。それの太陽が陰っていてはいけない。そこの気持ちを、あと数日、1~2日だと思うが、整理する時間を与えてほしいと県民の皆さんにお伝えしたい。その時に、色々な詳細もきちんとお話ししたい」
と発言。辞職の意向は明言しなかった。
米山氏によると、4月15日15時過ぎ、記者2人から「女性問題」について取材を受けたことを明らかにしたが、具体的な取材内容については「次の会見できちんと話したい」と述べるにとどめた。
金銭の授受については明言避け、児童買春は否定
女性からは16年の知事選後に連絡があったといい、時期は不明ながらも一緒にホテルに行ったことも明らかにした。知事就任後も「そんなに長くない」期間、関係が続いたという。米山氏は
「『すごいですね』と言われて、ちょっと嬉しかったんだと思います」
と振り返った。金銭の授受や出会い系サイトの利用については明言を避けたが、女性は「成人」だとして児童買春の可能性は明確に否定。訴訟もないとした。ただ、女性との関係で違法行為があったかどうかについては
「違法性の定義によるのではないか。少なくとも本件で警察が...ということはあり得ない。そういう意味では全くない」
と含みを持たせた。
「少なくとも僕は好きでしたよ」
「自由恋愛だったのか、金銭的な関係で解決するようなものだったのか」
という質問には、
「くわしくは次の会見で申し上げたいが、少なくとも僕は好きでしたよ」
「相手も思っていたと思いますけどね」
などと未練をにじませた。米山氏は独身で、米山氏が把握する限りでは、問題の女性も独身だ。記者からは
「お互い独身どうしで、お互い不倫でもなく、自由恋愛で、お互い好きで相思相愛だとしたら、何が問題なのか分からない、正直」
といった声もあがったが、米山氏は
「それは後ほど説明したい。そこは私にも、いろいろ言葉を選ばせていただきたい」
「そこはお許しいただきたい」
の一点張りだった。
米山氏は灘高や東大医学部を卒業し、弁護士と医師の資格を持つ。16年に共産、社民などの推薦で自民、公明が推薦する候補を破って初当選した。東京電力柏崎刈羽原発(柏崎市、刈羽村)の再稼働には慎重な立場だ。