漫画村ブロッキング、作家と出版社の微妙な差 ちばてつや「諸刃の剣」声明の内幕とは

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   「あしたのジョー」などで知られる漫画家のちばてつやさんが、2018年4月14日、政府が短期的な緊急措置として発表した、「漫画村」をはじめとする海賊版サイトの接続を遮断するブロッキングについての声明を公式サイト上で表明した。

   ちばさんは声明の中で、政府の決定を「力強さを感じました」としながら、作家の立場から「表現の自由」と「知る権利」の2点を重視し、「諸刃の剣になりかねない」とブロッキングへの懸念をのぞかせた。

  • ちばてつやさんが「懸念」示す(画像は公式サイトから)
    ちばてつやさんが「懸念」示す(画像は公式サイトから)
  • ちばてつやさんが「懸念」示す(画像は公式サイトから)

「守るべき理念と、酷い現実のはざまで身を引き裂かれる思い」

   ちばさんは、13日に知的財産戦略本部の打ち出した海賊版サイトのブロッキングを促す措置に関し、

「まずは日本が国をあげて『マンガの危機』に真剣に向き合ってくれていることに、とても心強さを感じました」

とつづったが、漫画家、表現者としての立場から

「しかし僕たちは表現者として常に大切にしてきた『表現の自由』や『知る権利』において、今回の『ブロッキング』という手段が諸刃の剣になりかねない、と危惧してもいます」

と、政府が示した接続遮断の方針への懸念を示し、慎重な姿勢を取った。続いて、

「だからなお一層、そんな手段すら検討せざるを得ない『海賊版サイト』の存在には、強い憤りを感じるのです。才能あふれる若い漫画家の皆さんが今、本当に苦しめられています」

と強い怒りをにじませながら、

「その酷い現実を見るほどに、守るべき自由の理念と、綺麗事では済まないかもしれない醜い現実のはざまで、身を引き裂かれるような思いを味わっているところです」

と苦悩をのぞかせた。

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