「評価のモノサシに好き嫌いが入っている」
ネリは王者として臨んだ3月1日のWBCバンタム級タイトルマッチで、前日計量を2.3キロもオーバー。再計量では1キロ落としたがパスできず王座を剥奪された。当日計量をクリアし、山中慎介を相手に一方的な試合を展開。2RでTKO勝ちした。必死で減量した山中と比べ、大幅な減量ミスのネリには日本のボクシングファンから激しい批判が渦巻いた。
ただ、「減量失敗」という点ではネリも比嘉も同じ。総合格闘家の青木真也は長谷川氏の意見に異を唱えている。ツイッターの匿名質問箱で、長谷川氏の上記コメントを引用した「『減量失敗』これに尽きるだけじゃないですか? 世論の反応が楽しみですね。汗が出なくなるまで彼は頑張った、等の美談にするような事はやめてほしいと感じます」という投稿が届くと、青木は15日、
「はい。結果が全て。評価のモノサシに好き嫌いが入っているのでしょっぱいなと思います」
と答えた。14日に比嘉の体重超過に対しても、
「ネリの逆パターンなのですが、世論がどうなるか興味深いです」
と投稿していた。ネリが山中を倒した時も、青木は「怒るのはいいのよ。ただ認めてやるべきだし、強かったでしょ。それをくさすのは違うだろって話」と、過熱するネリ批判に一石を投じている。
日本ボクシングコミッション(JBC)はネリに対し、「悪質」だとして日本でのボクシング活動を永久に停止する「永久追放」処分を下した。なお、ネリは17年8月の山中との試合でドーピング疑惑があったという経緯もある。
青木は16日のツイッターで、
「比嘉選手の計量ミスにどう処分が下されるか。前回のネリ選手はダメで、比嘉選手はオッケーは理屈が通らないので。ボクシング界のお手並み拝見の部分はあります」
と投稿している。