W杯に「サプライズ」はつきもの?
直近の代表戦は3月下旬、マリ戦を1-1、ウクライナ戦を1-2という芳しくない結果で終えたベルギー遠征。中西氏は番組で、「ベルギー遠征に呼ばれなかった選手が何人もいるんですが、彼らも十分選ばれる可能性がある」と、手元のボードに候補選手を列挙。FW武藤嘉紀選手(マインツ)、MF香川真司選手(ドルトムント)らの名前をあげた。そのうえで、
「今出てきましたが、久保選手ですね。16歳で高校2年生ですが、本当に素晴らしいプレーをしています。W杯というと結構『サプライズ』をみなさん覚えていらっしゃると思います。23人を選ぶ時に、(06年ドイツ大会の)巻誠一郎選手とか、(02年日韓大会の)秋田豊選手とか、(10年南アフリカ大会の)川口能活選手とか。チームをまとめる意味では、中村憲剛選手はプレーが素晴らしいし、今でも代表で当然やれる。ベテランという意味でも」
と、久保選手と川崎フロンターレのMF中村憲剛選手を候補選手に加えた。
久保選手はすでに、世界を舞台に輝かしい経歴を歩んでいる。11年、当時10歳で世界的名門バルセロナ(スペイン)の下部組織に入団すると、12~13年のシーズンで30試合74得点をマークして全世界を驚かせた。15年に日本に戻り、16年にはFC東京でJリーグ最年少出場と最年少ゴールを記録。17年5月の U-20(20歳以下)W杯には、当時15歳ながら飛び級で選出された。
経験を積ませる意味も込めて、若手をW杯に呼ぶ例は珍しくない。日本でも古くは1998年フランス大会で、岡田武史監督(当時)が18歳の小野伸二選手を選出し、ジャマイカ戦で後半途中出場を果たしていた。
西野監督は4月12日の就任会見で、「攻撃的な思考を求めて得点を生んでいく展開にしたい。できればオフェンシブを求めたい」と大方針を表明。久保選手はそのオプションとなり得るか。日本代表は5月14日に予備登録メンバー35人を決定し、5月30日の強化試合・ガーナ戦を挟んで、5月31日にW杯メンバー23人が決まる。