物流事業で人件費と燃料費が上昇
これについてSMBC日興證券が出した「決算・業績フラッシュ」は、「成長けん引役として期待を一身に背負っていた中国だが、競合の出現による競争激化というリスクが顕在化してきた」と指摘。ライバルは米食品大手クラフト・ハインツなど海外勢。こうした競合各社との低価格競争を通じて「成長力の低下に加えて利益率の悪化も懸念される」との厳しい見方を示した。
キユーピーの国内事業は足元の野菜高騰によって調味料需要が減少傾向にあるほか、物流事業で人件費と燃料費が上昇しており、利益圧迫要因が重なっている。そのため2月以降、株価は下落基調にあった。そうした中で、中国に期待できなくなるとの見通しが出てきたことで、さらに株が売られているという状況だ。もっとも、2017年11月期通期決算も18年11月期第1四半期決算も、増収増益は維持しており、見直し買いが入る可能性もある。