『エロマンガ表現史』研究書なのに有害図書?北海道指定に識者「行き過ぎ」

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「著しく粗暴性を助長し...」

   「北海道青少年健全育成条例(昭和30年北海道条例第17号)第16条第1項第3号の規定により、次の図書類を有害図書類として指定する」

   2018年3月30日付の北海道公報では、4冊の書籍が「有害図書」として指定された。その筆頭に、『エロマンガ表現史』の名前があったのだ。

   有害図書は、各都道府県などが条例に基づき指定するもので、北海道では「図書類の内容の全部又は一部が、著しく粗暴性を助長し、性的感情を刺激し、又は道義心を傷つけるもの等であって、青少年の健全な育成を害するおそれがあると認められるもの」について、青少年への販売などが禁止される。北海道では2017年度に、『エロマンガ表現史』を含め11冊が指定されている。

   しかし、過去も含めて指定されている書籍を見ると、その大半は直接的な「エロ」が含まれる作品や、殺人など「グロ」の範疇、あるいは「裏情報」の類を扱うものだ。こうした中で、テーマが「エロマンガ」とはいえ、研究書である『エロマンガ表現史』が指定されたことに、ネット上などでは異論も相次ぐ。

   いかなる経緯で指定は行われたのか。J-CASTニュースの取材に、北海道庁の担当者は、有害図書の指定は道から、知事の付属機関である北海道青少年健全育成審議会の担当部会へと諮問を行い、その答申を受けて実際の指定を行う、という形を取っていると説明する。しかしその部会は、出席者の「自由な議論」のため非公開とされているため、具体的な経緯については回答できない、とのことだった。

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