企業が、株主などに対する情報提供として配信しているIR。こと、売り上げなど経営に関わるものであれば、「堅い」文章を想像する人も少なくないだろう。
ただ、靴などを販売するネット通販サイト「Locondo.jp」を運営するロコンド(東京都渋谷区)のとあるIRニュースでは、そんなイメージを覆す文言があるのだ――。
「本気を出していない」ながら、3月期の受注額が過去最高を記録
ロコンドは、2018年3月のeコマース事業が堅調であると4月2日に発表。3月の受注高が過去最高の10億8800万円を見込んでいるとした。
その要因について、3月10日からスタートしているテレビCMの放映を挙げた。
このCMは、デヴィ夫人がいきなりアップで映り、「靴を買うならロコンド♪(ロコンド♪)」という歌詞の曲が流れ続ける、というものだ。
ロコンドは、CMにより認知度が向上し、売り上げに結び付くまでには依然時間がかかるとしながら、放映地域では非放映地域と比べ、11%売り上げが上がっていると説明。
しかし、「3月に投下したテレビCM費用は現在のテレビCM年間予算の『1割未満』」と、広告への投資には伸びしろがあるとした。そのうえで、今回の広告投資について、
「俗的な表現で言えば、本気を出していない、段階である、と認識しております」
と結論付けた。
ロコンドの社長を務める田中祐輔さんも4月2日、自身のツイッターで、受注額の堅調についてツイートする中で、
「でもまだまだ本気、出していません。もっとアクセル、踏んで行きます」
と、「本気を出していない」ことを明かし、今後に期待を抱かせた。