「株式会社日本相撲」なら「何やろうが勝手」
横野氏と相撲ジャーナリストの大見信昭氏は、木村氏の発言に
「女性蔑視ではないと思います」(横野)
「差別はしてませんよ。これは安全面」(大見)
と反論したものの、木村氏はそれに真っ向から対決。
「典型的な差別する人の言葉。アメリカで黒人差別をした時に『区別すりゃいいんでしょう』と言った。それで、こっちは黒人用、こっちは白人用、だから差別ではありませんとした。でもね、区別することと差別することは同じことなんですよ」
と、強く持論を主張した。
横野氏は歌舞伎や宝塚といった性別で分けられた伝統芸能を例に挙げたが、木村氏は
「株式会社日本相撲が何やろうが勝手なんです。公益法人日本相撲協会がそれをやるから問題。国が、これは公益性がありますよと認めたわけでしょう。公益性なんてありゃしない」
と語り、その後、女性が土俵に上がらないことは公益性に反しないのではないかという横野氏の問いかけに対し、
「女性を差別するのはまさに公益性に反する。公益というのは公の利益のため。公益というのは国民のために役に立たなきゃいけない。国民の半分に役に立たないものをどうして認めたのか」
と、「株式会社日本相撲」という言葉を使い、税制面で優遇される公益法人としての相撲協会の意義を強調した。議論は白熱したものの、「女性蔑視はない」とする横野、大見両氏と木村氏の意見は平行線をたどった。