「平成~ぽんぽこ」舞台の神社に駐車場化案「残して!」とネット署名も

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   徳島県小松島市内にある金長神社は、故・高畑勲監督のアニメ映画「平成狸合戦ぽんぽこ」などの舞台となり、聖地として巡礼するファンも多い。

   ところが、公園の再整備で駐車場に変わる計画案が出ており、ネット上で存続を呼びかける署名活動が行われている。

  • アニメゆかりの神社存続へ署名集まる
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故・高畑勲監督も、ヒット祈願で徳島を訪れる

   東京・多摩丘陵に持ち上がったニュータウン建設計画に、山のタヌキたちが建設を阻止しようと立ち上がる。そして、四国の長老ダヌキに協力を求めて......。そんなストーリーの「平成狸合戦ぽんぽこ」(1994年)では、金長神社に祭られている金長だぬきが作中に登場する。

   高畑監督も、映画が公開された94年、ヒット祈願を兼ねて徳島県を訪れている。

   金長神社は、徳島に伝わる金長だぬきの伝説を題材にした映画「阿波狸(たぬき)合戦」(39年)が大ヒットしたお礼として、映画会社の社長が寄付した金を元に、57年に建立された。高畑監督のアニメのほか、水瀬マユさんの漫画「姫さま狸の恋算用」(2013~16年)など数々の作品の舞台になってきており、今や徳島の観光名所の1つだ。

   それが2017年7月に入って、地元の徳島新聞に金長神社が存続の危機に直面していると報じられた。神社は、市営グラウンドなどを備えた公園の区域内にあるが、その公園が津波対策のために再整備されることになったためだ。

   神社は、地元の金長奉賛会が管理しているが、一部は市の土地になっている。市がほかの土地を買収した後は、公園の駐車場に変わる案になっている。

駐車場に変わる案あるも、「方向性定まってない」

   これに対し、地元の住民からは、大切な観光名所がなくなると、反対の声が上がり、12月には住民団体の「金長神社を守る会」が立ち上がった。ツイッター上などでも、アニメファンらから、神社の取り壊しに対して異論が相次いでいる。

   小松島市では、公園の再整備を考える有識者会議を2月にスタートさせた。市からは、宗教色をなくした金長だぬきのモニュメント設置や管理棟内の資料展示をする案が示された。

   しかし、金長神社をそのまま残してほしいとの声も強く、金長神社を守る会では、3月に入って、署名サイト「change.org」で「金長神社を未来に残すことを求めます!」とする訴えを始めた。

   署名には次々に賛同が集まっており、4月12日までに2000人超に達した。

   市のまちづくり推進課は12日、J-CASTニュースの取材に対し、「神社は、民間の所有物ですので、勝手に取り壊せるわけではありません。駐車場になる案は出ていますが、今後の方向性は、まだ定まっていないです」と話した。提言が出るとみられている次回の有識者会議の日程も、会長と協議しており未定だとしている。

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