元サッカー日本代表の武田修宏氏(50)が、バヒド・ハリルホジッチ氏が監督解任に納得していないとされることについて、「交代されて文句を言う監督って今までいなかったですよね」と皮肉を込めて苦笑いした。
武田氏は2018年4月12日放送の「とくダネ!」(フジテレビ系)に出演。日本代表監督としてのハリルホジッチ氏にかねてから否定的だった武田氏は、今回の解任を受けて頬が緩むような場面もあり、「にこやか」だとツッコミも入った。
田嶋会長の決断は「すごいこと」
ハリルホジッチ氏はロシア・ワールドカップ(W杯)2か月前にした4月9日に解任が発表された。異例の事態だが、武田氏は「僕は良かったと思いますし、解任されて前進したと思いますよ」と肯定した。「W杯でベスト16に入るという基準に関しては、ハリルさんの今までやっていたサッカーでみると、アジア予選は突破したけど、厳しいかなと、交代して良かったと思います。W杯の次という目標でなく、将来の日本のことを考えたら今の時点で変えるのは正しいと思います」と主張した。
解任を決めた田嶋幸三・日本サッカー協会(JFA)会長に対しても、「会長さんがここで契約解除したのは、将来の日本のサッカーのことを考えると、早く日本のサッカーに合う監督でと決断したのはすごいことだと思いますね」と称賛している。
だがハリルホジッチ氏は、「田嶋会長から何も説明されていない」「これは嘘だ。でっち上げだ」などと激怒し、来日して会見を開く考えもあると、12日までに複数のスポーツ紙が報じている。解任理由を否定するために数字やデータを出すとの情報もあるが、武田氏は
「プロは勝ち負け、結果がすべてですから、野球の大谷(翔平)選手も活躍したら評価されるわけですから、僕はその、数字ではないのかなと思いますけど」
と冷ややかだ。さらに、ハリルホジッチ氏に対して
「代表監督で交代されて文句を言う監督って今までいなかったですよね」
と苦笑しながら言い放った。
田嶋会長は「選手との信頼関係が薄れた」ことを解任の理由にあげており、代表チーム内は混乱状態。だが武田氏は「今までW杯ベスト8に進んだ監督って、ごちゃごちゃして変わって、選手がひとつになって勝った時も結構ある」と悲観していない。