大相撲春巡業で救命のため土俵に上がった女性に「土俵から降りて」と不適切なアナウンスがあった問題で「女人禁制」の議論が続くなか、日本相撲協会評議員会の池坊保子議長は「部外者は無責任なことをたくさん言いますから」などと述べた。
「部外者」と対比するように「相撲協会の方々が当事者ですから考えていくべき」との見解を示している。
「協会の方々が当事者ですから」
池坊氏は2018年4月11日放送の「直撃LIVE グッディ!」(フジテレビ系)の取材に答えた。京都府舞鶴市での春巡業で、土俵上でのあいさつ中に倒れた同市長を救命しようと複数の女性客が土俵にあがったが、行司から「女性の方は土俵から降りてください」と複数回アナウンスが入った。
この問題に池坊氏は「やっぱり人命が最優先ですから、命を救うためには性別に関わりなく、みんなが力を合わせるべきだと思います。これから大切なことは、危機管理に際してどういう風に対応していくか、みんなが心を合わせて勉強していく必要があると思います」との見解。ただ、行司が件のアナウンスを入れた原因について問われると、「私がコメントする事柄ではございませんから、相撲協会がお調べになることだと思います。八角理事長が不適切だったとすぐにお詫びを仰ってますから、それ以上でもそれ以下でもない、それに尽きると思います」とするにとどめている。
注目されたのは、土俵の女人禁制について語ったシーン。その是非をめぐっては相撲界だけでなく各所でクローズアップされ、議論が起きている。この状況に池坊氏は、
「部外者はね、無責任なことをそれぞれたくさん言いますから、そういう部外者の方々の意見を参考にしながら、これからどうしていくか、協会の方々が当事者ですから、考えていくべきだと思います」
と「部外者」「当事者」の言葉を使って主張した。