「南アフリカW杯」再現、キーマンは? 本田&岡崎は「必要な人材」

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   日本サッカー協会の田嶋幸三会長は、ロシア・ワールドカップ(W杯)初戦までわずか66日に迫った2018年4月9日、日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督を電撃解任し、西野朗・技術委員長が新監督に就任すると発表した。

   もう時間がないW杯へ、注目されるのは西野監督の選手選考だ。元日本代表の福田正博氏は、ここ最近のハリルホジッチ体制下で冷遇されてきたパチューカ(メキシコ1部)のFW本田圭佑(31)と、レスター(イングランド1部)のFW岡崎慎司(31)を「入れてくると思う」と予想。指揮官切りは功を奏すのか。

  • 日本代表のハリルホジッチ監督が解任された(20160年8月撮影)
    日本代表のハリルホジッチ監督が解任された(20160年8月撮影)
  • 日本代表のハリルホジッチ監督が解任された(20160年8月撮影)

「1%でも2%でもW杯で勝つ可能性追い求める」

   田嶋会長は会見で、「3月の欧州遠征のマリ戦とウクライナ戦で、選手とのコミュニケーション、信頼関係が薄れてきた。総合的に評価し、1%でも2%でもW杯で勝つ可能性追い求めるためにこの結論に至った」と、ハリルホジッチ監督の解任理由を説明。17年9月まで戦ったW杯アジア最終予選の前後から進退の議論はあったといい、欧州遠征が最終的な引き金となった。

   マリは「仮想セネガル」、ウクライナは「仮想ポーランド」と、W杯で戦う相手国を見据えた試合だったが、結果は1-1と1-2。ほとんど光明も見いだせなかった。17年9月にW杯アジア最終予選を終えた後、欧州組を招集した試合は1勝1分4敗と低迷していた。

   ハリルホジッチ監督には滞在先のフランス・パリに7日、田嶋会長自ら出向き、直接伝えた。「ビックリしていたというのが僕の印象。動揺も怒りもあった。なぜだと。しかし、あれがあったから、これがあったからと羅列するつもりはなかった。やめていただく方には、傷つけるより線を引いたと伝えるのが大事と思った」などとハリルホジッチ監督の反応を伝えた。

   後任は「内部からの昇格しかないと考え、2か月しかない中で、内部で見てきた西野朗技術委員長を監督に決定した」という。「西野さんは最後までハリルホジッチさんをサポートした。そのロイヤリティがあったから後任にした。足を引っ張るのではなく、技術委員長としてサポートに徹してきた」と信頼を寄せている。

   W杯を率いた経験を重視して監督選考してきた協会だが、もちろん西野氏にその経験はない。田嶋会長は「緊急事態になってしまった。(W杯まで2か月の)いま、外部の関係ない人を連れてきて指揮するほうが大変」とし、「もしこのロジックを続けると、(98年・10年W杯を率いた)岡田(武史)監督以外の日本人は代表監督をできないことになるので、クライテリア(基準)は考えないといけないと思っている」とも続けている。

   「W杯前のこの時期に監督を解任して、グループリーグを突破した例はほとんどない」との指摘もあるが、「アジア最終予選の初戦でUAEに負けた時にも、『突破できない』とみなさんに言われた。変えたからと言ってグループリーグを突破できるわけではない。しかし、変えないでむざむざ負けるのは見ていられなかった」と反論している。

   西野新監督の任期はロシアW杯終了まで。現在スタッフ編成中で、12日にも改めて新体制の記者会見をしたい考えだ。

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