選手から代表戦観戦にお誘いも
アギーレ氏は、日本代表監督の解任後ほどなく、2015年6月にアラブ首長国連邦(UAE)のクラブチームの監督に就任し、17年春までチームを率いた。八百長疑惑については18年2月、審理が再開されることになったとする報道が出ている。
今回、ハリルホジッチ監督は、選手とのコミュニケーションの問題が解任理由のひとつとして挙げられた。アギーレ氏はどうだったのか。スポーツ総合誌「Number」(ウェブ版)が17年8月30日に配信した、アギーレ氏へのインタビュー記事(執筆・豊福晋氏、雑誌では6月1日発売号に掲載)に、アギーレ氏と日本代表選手らのコミュニケーションの様子がうかがえるエピソードが紹介されている。
記事タイトルは「アギーレ前監督が語るハリル体制。『W杯出場権獲得は当然だろうね』」。この中でアギーレ氏は、今回のW杯予選でも活躍したDF吉田麻也選手の名前を挙げ、吉田選手が、日本-UAE戦の前に連絡をくれて、「チケットを準備するからぜひ見に来てください、とまで言ってくれたんだ」と明かした。他の選手も何人かコンタクトを取ってくれたそうで、日本代表監督を務めた期間は半年強と短かったが、
「それにもかかわらず、良好な関係を保てているという事実は、ひとりの指導者として光栄なこと」
と語っていた。
ハリルホジッチ監督の後任には、西野朗・技術委員長が決まっている。選手とのコミュニケーションをどう深めていくか、も一つの課題となりそうだ。