レスリング界「パワハラ」自覚ないのか 栄氏「かわいそう」擁護次々

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谷岡副会長「これからも皆さんとともに頑張っていく」

   理事会でも栄氏を擁護する発言はあった。協会が公式サイトに8日付で公表したところでは、副会長で至学館大学学長の谷岡郁子氏が、「栄監督には多くの方から心配をいただき、多くの方に支えられました。最も支えたのが至学館の選手です」と、栄氏に教え子から激励があったことを明かした。その上で、

「栄監督はそのあと、ワールドカップ(3月17~18日)のネット中継で選手の頑張る姿を見て、気持ちが回復したそうです。すばらしい師弟関係です」

と伝えている。栄氏は反省しているとし、

「この9年半、至学館ではだれもレスリング部はやめていません。明るい、さわやかなチームを作るため努力してきました。これからも皆さんとともに頑張っていくと思います」

と前向きだ。馳浩副会長も「栄監督に会ったら、優しく声をかけてください」と思いやった。

   谷岡氏は3月15日の反論会見で、「パワーのない人間(=栄氏)によるパワハラが一体どういうものであるか、私には分かりません」とパワハラの存在を否定していたが、上記「モーニングショー」が理事会後の谷岡氏を直撃すると、「(伊調選手の東京五輪での)5連覇の阻止はなかった」とだけ言い残し、パワハラ認定への不満を感じさせた。

   上記の公表資料からは、他の理事会幹部からも気になる発言があったことがわかる。福田富昭会長は「残念ながら改善、改革しなければならないポイントがあった」などと述べているが、スポーツジャーナリストの小林信也氏は9日放送の「直撃LIVE グッディ!」(フジテレビ系)で、

「福田会長は『ポイント』と言っており、全体のどこかに改善点があったと理解してしまいますが、そうじゃなくて本質なんですよ。協会運営、人間関係の本質を見直さないといけないけれど、そこまで自覚されていないように感じます」

と、認識の甘さを指摘した。

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