延暦寺ツイッターに「織田信長」リプ殺到 「焼き討ちネタ構いません」と寺

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   天台宗の総本山・比叡山延暦寺(滋賀県大津市)が公式ツイッターを開設したところ、「織田信長」を名乗るアカウントから「延暦寺さんこんにちは。織田信長と申します」とのリプライが相次いで寄せられた。

   これは織田信長による比叡山焼き討ち以来、446年ぶりとなる「焼き討ち」なのか。延暦寺のツイッター担当者に、「炎上」を心配しているか聞くと、意外な返答が...

  • 比叡山延暦寺
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「燃やされないようにご注意ください」との声

   延暦寺は2018年3月24日、公式ツイッターのアカウントを開設、「皆様こんにちは。天台宗総本山比叡山延暦寺です。ツイッター始めました」と投稿した。反響は「リツイート」1万5000件、「いいね」1万6000件にのぼった。

   J-CASTニュースの取材に、延暦寺のツイッター担当者は「ここまで大きな反応があったことに驚きました」と話した。

   3年ほど前からツイッターやフェイスブック、インスタグラムの活用を考えてきたというが、炎上リスクやコメントへの対応を考えて躊躇してきたという。最終的に

「リスクやデメリットよりもメリットに目を向けようと考え、ホームページに加えツイッターも活用することにしました。大統領がツイッターで政治を動かす時代ですからね(笑)」

   ツイッターで投稿する内容については「基本的にはホームページの『お知らせ』の延長と考えています。日常的なことを気軽につぶやきたいです」と述べた。ツイート数は4月4日現在、計12にのぼる。

   1200年もの歴史と伝統を有する寺のツイッター開設は、「延暦寺がツイッターやる時代か」と驚きをもって受け止められた。中でも初ツイートには、1571年に焼き討ちした「織田信長」を名乗るツイッターアカウントから、「突然のお願いで恐縮ですが、浅井朝倉の残党を匿うのをやめて講和して頂くわけには参りませんでしょうか?」とのリプライが寄せられた。

   こうした反応も影響してか、「くれぐれも織田信長さんに気を付けて下さいね...」「燃やされないようにご注意ください」「炎上しないようにしてください」など、第2の「焼き討ち」を心配する声が殺到することになった。

延暦寺に求められる「ニーズ」と「理想像」

   そんな冗談半分の書き込みで、不快な想いをしていないか。延暦寺の担当者に聞くと、

「面白いと思いますよ。ツイッターといえば『炎上』ですから、織田様による焼き討ちがネタになっていくのは、構いません。むしろ思っていた以上に面白い書き込みがあったので、驚いています」

   さらに担当者は、延暦寺に求められる「ニーズ」と「理想像」をこう語る。

「皆さんは延暦寺に『情報を知りたい』『こんな体験をしたい』と思っている一方、どこか『神秘性』も感じている。私たちは、その両方に応えていく必要があります。ライトな延暦寺は求められていませんので、ツイッターで面白い書き込みをしようとは思いませんが、敷居を下げることで、奥行きの深さを知ってもらいたい」

   ちなみに延暦寺にとって、織田信長は「仏敵」でも何でもない。1991年に建立した「元亀(げんき)の兵乱殉難者鎮魂塚」では毎年9月12日、焼き討ちの犠牲者と織田信長を合同で供養する法要が営まれている。

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