ヤクルトの球団マスコット・つば九郎が2018年4月4日、一部ファンの過度な野次について、「ひんのない、きたないやじはやめましょう」とブログで苦言を呈した。
3日に神宮球場(新宿区)で行われた試合では、ヤクルトの川端慎吾選手(30)が頭部死球を受け倒れ込み、球場が騒然となる場面があった。つば九郎のブログによれば、この死球に激怒したヤクルトファンの一部が、相手投手に心無い野次を飛ばしていたという。
頭部死球にヤクルトファンから怒号
アクシデントが起きたのは7回裏だった。広島の中継ぎ・今村猛投手(26)が投げた一球が、打席の川端選手の右側頭部付近に直撃。ヘルメットは衝撃で大きく吹っ飛び、川端選手はグラウンドに倒れ込んだまま動かなくなった。
この投球は危険球と判定され、今村投手は退場処分となった。川端選手は担架でベンチ裏へ運ばれ、そのまま途中交代した。その後の精密検査では異常なしと診断されたが、死球直後の球場は騒然。ライトスタンドのヤクルトファンからは怒号が飛び交った。
頭部死球を受けた川端選手について、つば九郎は4日未明に更新したブログで、「めちゃめちゃしんぱいです」とコメント。「みなさん、しんじましょう!」と無事を祈りつつ、「まえにすすむしかないんです!」とも呼び掛けた。
その上でつば九郎は、「やくるとすわろーずふぁんのみなさん、かーぷの、いまむらくん、わざとあてたわけではありません」とも指摘。翌日以降の試合でも今村投手が登板する可能性は十分にあるとして、
「ひんのない、きたないやじはやめましょう」
とファンに呼びかけた。
「球場に行く人みんなが読まなきゃいけない」
さらにつば九郎は、3日の試合中にも「こころない、ひんのないやじ」を飛ばすファンが一部いたとも報告。チームの中心打者への頭部死球に怒るファンの気持ちは「わかります」としつつも、
「だけど、それを、ちびっこが、まねをしていってるんです。いみもわからず」
と指摘。汚い言葉を口にすることを周囲の大人が面白がるため、子供が意味も分からずに野次を連呼するケースがあったという。
こうした状況について、つば九郎は「それはよくない。ちびっこが、こんやいえにかえり、かぞくのかたがきいたら、しょっくをうけるよ」と苦言。その上で、
「だから、ひんのないのはやめよ。おもろいのはいいとして...。まっ、おまえがいうなよ!って、いわれるんでしょうがね~」
と注意を呼び掛けていた。
こうしたつば九郎の訴えは、野球ファンの間で大きな注目を集めることに。ツイッターやネット掲示板には、
「正論すぎて『ほんまそれ』しか言葉が出てきません」
「野球なんだから野次言ってなんぼって思ってる人に読んでほしい」
「ヤクルトファンだけじゃなくて球場に行く人みんなが読まなきゃいけない内容だ」
といった反応が相次いで寄せられている。
なお、プロ野球ファンの野次をめぐっては、3月31日の広島-中日戦(マツダスタジアム)でも、一部のドラゴンズファンが「原爆落ちろ」などと試合中に発言し、物議を醸したばかり。