サッカー日本代表が2018年3月の欧州遠征で不安を露呈するなか、ロシア・ワールドカップ(W杯)で戦う3か国のエースがそろってクラブで得点をあげ、3か月後に迫る本番へ絶好調ぶりを見せつけた。
特にバイエルン・ミュンヘン(ドイツ・ブンデスリーガ)のポーランド代表FWロベルト・レヴァンドフスキは、日本代表MF香川真司が所属するボルシア・ドルトムント相手にハットトリック。日本からは悲壮感に近い声がもれる。
レヴァンドフスキ3G、ハメス1G2A
リーグ1位のバイエルンは2018年4月1日未明(日本時間)に行われた第28節で、ケガのため香川を欠く同3位のドルトムントと対戦し、前半だけで5対0、最終的に6対0で勝利するという一方的な試合を展開した。
エースのレヴァンドフスキは前半5分、スルーパスに抜け出すと難なく流し込んで先制点。前半44分には、左サイドのMFフランク・リベリがゴール前までドリブルでえぐってシュートを打ったこぼれ球に反応。相手DF2人に囲まれながら押し込んだ。後半42分には右サイドからのグラウンダーのクロスに対し、中央で相手の背後をとる動きをしてフリーになり、きっちりゴール。ブンデスリーガを牽引する両クラブの伝統の一戦「デア・クラシカー」で、ハットトリックを記録する大爆発となった。今季は26試合出場26得点という驚異のペースでゴールを量産している。
バイエルンは、W杯で日本と戦うコロンビア代表のFWハメス・ロドリゲスもマン・オブ・ザ・マッチ級の活躍だった。前半14分に左サイドからのマイナスのクロスに2列目からノーマークで飛び出し、正確なシュートでゴール。前半24分は、左サイドに流れてスルーパスを受けると、ダイレクトで正確なクロス。FWトーマス・ミュラーの得点を演出した。さらに前半アディショナルタイムには、ペナルティエリア前で相手DFを引きつけ、ゴール前のスペースに走り込んだリベリの得点をお膳立て。バリエーションの豊富さを物語るように、まったく異なる形で1ゴール2アシストを記録した。
セネガル代表のマネもゴール
W杯で戦うもう1か国、セネガル代表のエースFWサディオ・マネも調子は上向きだ。所属のリバプール(イングランド・プレミアリーグ)で3月31日の32節、クリスタル・パレス戦に出場。後半4分、ゴール前でスルスルと相手DFのマークを外すと、絶妙のタイミングで左サイドからのクロスを受け、ダイレクトでゴールに流し込んだ。
ライバル国の点取り屋が同時期にゴールを決めたため、日本のインターネット掲示板では、
「今節 マネ大活躍 レヴァ大活躍 ハメス大活躍 日本がボコボコにされる未来しか見えん」
「こんな化け物をWCで抑え込めるイメージがわかないw やばすぎる」
「まさかハメスとレヴァンドフスキと同時に当たる不運な国なんてないやろ ないやろ...」
といった溜め息が漏れていた。