東京五輪へLCCバトル激化必至 ピーチとバニラ統合の勝算

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

海外勢の国内地方路線への参入は脅威

   ただ、これで海外勢と対等に渡り合えるかといえば、そう簡単ではなさそうだ。2020年の東京五輪・パラリンピックに向けて競争激化は必至。売上高が2000億円を超えるエアアジアをはじめ、体力に勝る海外大手LCCが日本路線の拡充などで、訪日外国人客の争奪戦は激しくなる。海外勢が、ピーチなどが主戦場としてきた日本国内の地方への路線に参入してくるのは脅威だ。大都市などを結ぶ幹線は親会社のANAを含む大手が押さえ、LCCは地方路線に活路を見いだすという構図がどう変わっていくか。海外勢の動向は読み切れない。

   他方、日本のLCCとしては、アジアを中心とする海外への進出も課題だ。現在、ピーチがタイ、バニラがフィリピンに運航しているが、インドネシア、マレーシア、インドなど「中距離」の路線網を広げることが成長には欠かせない。ただ、これらの路線は、海外LCCとの厳しい競争が予想される。

   ピーチの場合、国内の地方路線で自治体との協力を重ねることで需要を開拓するといった地道な取り組みが成果を上げてきた。また、交流サイトの「インスタグラム」で積極的に情報を発信し、若い女性顧客を獲得するといったマーケティングにも長けているとされる。

   「価格競争に陥れば、未来はない」(業界関係者)と言うように、統合会社がどのような新たなサービスを打ち出せるかが、アジアの大手との競争のカギを握っている。

1 2
姉妹サイト