買い物ついでに飲食
こうしたグローサラントの動きは、多くのスーパーの間に広がってきており、成城石井トリエ京王調布店では、レストランコーナーでハンバーグやステーキなどを提供し、質の良い食材を使った味のよさなどが好評だ。イオンでも、17年夏オープンした「イオンスタイル新浦安MONA店」(千葉県浦安市)などでグローサリー型の店舗を展開。注文を受けてから調理する生パスタや手作りサンドイッチなどが評判で、買い物ついでに飲食していく人も増えているという。
なぜグローサラントは広がっているのか。「仕事をもつ女性が増えて、家で食事を作らない家庭が増えており、スーパーは食材を売るだけではじり貧になっているため」と流通業界関係者は話す。「コンビニコーヒーが定着し、女性が外で気軽に物を食べることに抵抗感をもたなくなったことも大きい」との指摘もある。 ただグローサラントは日本ではまだ始まったばかりで、課題も少なくない。ある小売り関係者は「アルコールまで提供して、お客さんに騒がれたら、ファミリー層が敬遠するかもしれない」と懸念を示す。
各社は試行錯誤をしながら取り組みを慎重に検討していく構えだ。