「規模の経済」から「スマート経済」へ
数十年続いた中国の製造業の物語は、今、とうとう新しいバージョンに生まれ変わろうとしている。かつては製造業→消費者という向きであったリンクは、今や消費者→製造業という逆向きのリンクになっている。こうした画期的な変革は、従来の製造業に全方位的な産業再構築をさせている。
「需要と供給のミスマッチ」は中国経済発展の最大の障害となってきたが、インターネットにより形成された大量のビッグデータと人工知能が、消費者と製造業者との間に橋を架け、供給と需要の間のあの高い壁を、一夜のうちに崩してしまった。
ますます多くのインターネットプラットホームが出現するにつれ、中国の「規模の経済」は、今まさに情報化経済時代の「スマート経済」に逐次取って代わられつつある。アパレル産業以外にも、「新製造」の物語は農業クラウドファンディング、スマートフォン部品、おもちゃなどの分野でも次々と生まれている。
ジャック・マーは2017年7月11日に開かれた中国Eコマース大会でこんな発言もしていた。
「我々が提起するメイド・イン・インターネットは、すべての人に影響を与えるもので、今からあなたの商業モデルを再考させ、あなたの消費者を再考させ、あなたのサプライヤーを再考させ、あなたの物流システム全体、あなたの融資システムを再考させるものです。今日うまくやっている企業ほど、より再認識を進める必要があります。今日いかにうまくやっていようとも、誰もが新たに自分の商業モデルを再整理しなくてはならないのです」
(在北京ジャーナリスト 陳言)