沈痛な面持ちで会見を開き、謝罪した大相撲の貴乃花親方について、東京相撲記者クラブ会友の銅谷志朗氏は「相当泣いたのかもしれない」との見解を示した。
会見直前には、貴乃花親方が一連の言動を説明するため、親方(年寄)が集う「臨時年寄総会」が開かれた。銅谷氏は「親方衆から、かなり厳しい内容の意見があったと聞いている」と「袋叩き」の状況を伝えている。
「目の下にクマができています」
日本相撲協会は2018年3月28日の理事会で、貴乃花親方が「役員待遇委員」から「委員」へと1階級降格し、審判部に配属すると決定した。三月場所前に協会への告発状を内閣府に提出し、場所中は連日の欠勤、弟子の十両・貴公俊の暴行事件などの責任が問われた。協会に必要な手続きを取らずに無断でテレビ出演していたことも問題視された。
こうした経緯について同日の臨時年寄総会で親方衆に説明。通常は10分程度で終わる総会は、この日は2時間に及んだ。総会後に各一門代表の6人が会見し、二所ノ関一門の高田川親方(元関脇・安芸乃島)は「(貴乃花親方は)本来なら契約解除にあたることを6個も7個も違反しているんですね。明日の理事会にすべてお任せする形になりました。契約解除が妥当ではないかという方もいました」と糾弾しつつ、総会の憤懣やるかたない状況を語った。
その後、会見した貴乃花親方は、沈痛な面持ちとどこか虚ろな目で弱々しく語った。「これまでの私の行動で協会の皆様に多大なご迷惑をおかけしたことをお詫びしました。深く反省しております」「貴公俊のことがございまして、監督責任が十分に私にあると思います。私の行動から襟を正さなければという思いです」。告発状については「本日取り下げ状を内閣府に提出したと報告しました」という。
銅谷志朗氏は28日夕の「news every.」(日本テレビ系)に出演し、「こういう貴乃花の落ち込んだ顔は、私初めて見ました」と驚いた。
「目の下にクマができています。相当泣いたのかもしれないし、睡眠もとれてなかったのではないかという感じがします。ただ、風当りは相当強かったようですよ」